17年間、私は朝日新聞の社員記者だった。そのうちの4年間は、新聞の社会部や支局で「警察・検察・裁判所」の事案を扱うのが仕事だった。10年間は週刊誌「アエラ」の記者だった。こちらは記者クラブに入っていないので、同じ社内という「直近」で、新聞と取材源を観察する立ち位置になった。その後、米国への自費留学を経て2003年に朝日新聞を退社した。今はフリーランスの記者として活動している。 こういう経歴は日本の「報道業界」の中では希少だと思う。その経験から見ると、つい先日まで報道記者が誰もその「正義」「無謬」を前提にして疑わなかった検察庁特捜部からぼろぼろ逮捕者が出ていることは、「ソ連の崩壊のようなカタストロフ的な権威崩壊」をしみじみ感じる。 もう「検察の威信」「巨悪を眠らせない」とか言い張っても誰も相手にしないだろう。これからの日本の刑事捜査や犯罪報道は今回の「フロッピーディスク証拠偽造事件前」と「事
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