読売新聞グループ本社は、同紙に掲載した福島県楢葉町の松本幸英町長の発言を巡る記事で、いわき支局の男性記者(25)が町などに内容を確認しないまま記事を書き、町長の談話を捏造(ねつぞう)していたとして、15日付朝刊におわび記事を掲載した。談話部分を削除し、記者を懲戒処分するとしている。 同社によると、記者が談話を捏造したのは、一部地域の7日付夕刊、8日付朝刊で掲載された「帰還しない職員 昇格・昇給なし 楢葉町長」という記事。東京電力福島第一原発事故による避難指示が2015年9月に解除された楢葉町の松本町長が昨年11月の庁議などで「避難先から帰還しない職員は昇格・昇給させないようにする」との趣旨の発言をしたという内容だった。 記者は、7日付の他紙の朝刊に掲載された記事を参考に、町や町長などに取材しないで記事を書いた。町長が7日の読売新聞記者の取材に答えた内容として「(発言は)町職員が率先して帰還