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ブックマーク / hiko1985.hatenablog.com (16)

  • 『R-1グランプリ2019』岡野陽一のイノセンス - 青春ゾンビ

    2019年の『R-1グランプリ』の興奮もすっかり覚めやった中*1、敗者復活から勝ち上がった岡野陽一(元・巨匠)が披露した1のコントが頭にこびりついて離れない。それは「鶏肉をもう一度大空に飛ばしてやりたいんだ」という奇天烈な内容で、当然のように客席からはこの日1番の悲鳴が上がった。『水曜日のダウンタウン』がかもめんたるや野生爆弾くっきーを擁して「悲鳴-1グランプリ」を開催し、お笑いコンテストにおける観客の悲鳴を揶揄してみせたのには思わず快哉の声を上げてしまったものだが、岡野のコントへの"悲鳴"という反応はどこか正しいようにも感じた。何故ならあのコントには、わたしたちが目を背けているうしろめたさや違和感のようなものがゴロリと横たわっているからだ。わたしたちが当たり前のように口にする鶏肉は、かつて空を飛ぶ鳥だったという事実*2。「このチキンソテーって殺される前は空を飛んでいたんだよな・・・」そ

    『R-1グランプリ2019』岡野陽一のイノセンス - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2019/03/18
    「ニワトリは空を飛ばないだろ、というツッコミは野暮の極み。そもそもニワトリの祖先から飛行能力を削ぎ落とすように品種改良していったのも人間」「鶏を空に返すのでなく、"空に飛ばす"という行為そのものに執着」
  • 『キングオブコント2018』ハナコのコントの魅力について - 青春ゾンビ

    今年も出前のお寿司をつまみがら、楽しく『キングオブコント』を観ることができました。さらば青春の光とザ・ギースの2目が観たかった・・・などなど色々想うところはありつつ、何はなくともハナコである。全ての組が魅力を発揮し、秀作揃いの『キングオブコント2018』においても、ちょっと群を抜いているように感じた。彼らのコントはどこまでも洗練されていながらも、かわい気がある。完全に虜なのです。 <犬の気持ち> このコントのおもしろさは、演じる岡部の”犬性”が担っている。動きも表情も最高にキュート。そして、「なんでこんなうれしいんだろ」「毎回うれしんだよねぇ 毎回なのよ」「あったらうって感じ」「ジャーキーはう!」「なんだこれ!?おもしれー」「ちょっと待って!誰!?」「やられたぁ」・・・その"犬の心"の言語化の絶妙さ。しかし、コント中における飼い主と犬の間では、言葉は通じていないというのがおもしろい

    『キングオブコント2018』ハナコのコントの魅力について - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2018/09/26
    「伏線なんて回収する必要ないのである」○○○を止めるな「「女子むずぅ」の一言で処理してしまう。そうすることで、コント中での若者たちの"走り"は無色透明なままに保存され、青春の匂いを纏いながら解放」
  • 新しい地図『72時間ホンネテレビ』 - 青春ゾンビ

    毎日みんなで口にするのは「ああ あいつも来てればなぁ」って 当に僕も同感だよ それだけが残念でしょうがないよ スチャダラパー「彼方からの手紙」 そこに”いない”と感じるってことは、実はむちゃくちゃ”いる”ということなのだ。『72時間ホンネテレビ』は3人としてスタートを切る番組ではなく、どこまでも5(6)人を諦めない、という意志のように思えた。ちなみに、上に引用したスチャダラパーの「彼方からの手紙」という曲はこう締めくくられる。 ぼくはすべてを把握した ここにこなけりゃぼくは一生 わからずじまいで過ごしていたよ あんがい桃源郷なんてのは ここのことかなってちょっと思った 君もはやく来たらと思う それだけ書いて筆を置く まさに桃源郷のような3日間だった。もちろん、72時間の内、8割方は既存のテレビ番組の冴えない企画の焼き増しで、「地上波放送じゃできない」という謳い文句は決して適切ではない(地

    新しい地図『72時間ホンネテレビ』 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2017/11/06
  • ラジオ「ハライチ岩井 フリートーク集」の凄味 - 青春ゾンビ

    突然ですが、2017年にリリースされた音源のベスト1が決定いたしました。「ハライチ岩井 フリートーク集」である。「ハライチのラジオがおもしろい」というのは何度も目にする文言でしたが、すでに放送が開始されているラジオ番組を新規で聞き始めるというのは、かなりのリテラシーが求められる。ラジオ番組の特有のグルーヴというか、ルールのようなものを飲みこまねばならないからだ。その点において、この「ハライチ岩井 フリートーク集」は、まさに導入にうってつけなのである。番組内の岩井フリートークのみが編集され、トークをトラックで区切りタイトルで管理、更にはトップ画にタイムスケジュールまで記載してくれている。まるで1枚のアルバムを聞くようにして楽しめる。 1曲目の「電車」を試聴さえすれば、それ以降のトラックに耳をふさぐのは難しいだろう。岩井の淀みのない流暢な喋りとその声質の良さ、巧みな情景描写とオチに向けての緻密

    ラジオ「ハライチ岩井 フリートーク集」の凄味 - 青春ゾンビ
  • にゃんこスター「リズム縄跳び」の衝撃 - 青春ゾンビ

    かまいたちとさらば青春の光の熱戦は実に見応えがあった。さらば青春の光の森田にはブルースがある。売れて欲しいけど、売れない悲哀がより彼らをおもしろくしていきそうで、複雑な心持ちだ。しかし、あれだけ売れっ子であるアンガールズがルーザーの視点を持ち続けているのにはグッときてしまうではないか。2目の「こんな人間がいたことを誰かに知って欲しかったんだよぉ」という叫びの切実さは、忘れ難いものがある。ジャングルポケットは昨年よりグッと上質なコントを披露していたし、点数は伸びなかった組も軒並みおもしろかった。個人的にゾフィーとアキナのコントはとても好き。しかし、何はなくとも『キングオブコント2017』の印象は”にゃんこスター”という男女コンビであった。ラディカルでプリミティブで、それでいて抜群にポップな超新星。ずっとこんな新しい衝撃を待っていた、という気分です。コンビ名からルックスや衣装まで全部いい。私

    にゃんこスター「リズム縄跳び」の衝撃 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2017/10/03
    「大会と、その行方をテレビ越しに見守るお笑い好きの視聴者との関係性がそのままトレースされていやしないか」「伝説の縄跳びのくだりも、偶然なのかもしれないが『キングオブコント』というシステムと同調」
  • 若林正恭『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』 - 青春ゾンビ

    星野源とオードリー若林正恭。この国の”生き辛さ”を抱える人々のか細き声を代弁してきたメディアスターだ。”人見知り”という自虐を武器に成り上がってきた2人だが、年齢を重ね、活躍のステージを上げていくにつれ、奇しくも共に”人見知り”を克服した旨の宣言をする。しかし、その語り口は大きく異なる。星野源の"それ"について語り出すと止まらなくなってしまうので、ここでは若林正恭の脱・人見知り宣言にフォーカスしてみよう。様々な場所でおもしろおかしく語っているのだが、比較的音が聞けるであろうラジオでは、以下のような意味合いのことを語っていた。 人見知りは若い子たちのもの 年齢を重ねた自分は、飲み会などで居心地の悪そうな若い子たちに、 気を遣っていかなくてはならない立場になった この語りからもわかるように若林正恭の抱える”生き辛さ”の視線は、個人を超え、広く社会に向けられ始める。若林は40歳を目前にして、ニ

    若林正恭『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2017/08/09
    「オードリーのズレ漫才は、若林が父親の感触を取り戻すために誕生した。もちろん、これは突飛な妄想だ。だが、そういった思考を引き起こすような"熱"が」
  • 坂元裕二『カルテット』2話 - 青春ゾンビ

    言葉と気持ちは違うの! この家森諭高(高橋一生)の叫びがまさにこのドラマの見方を端的に示している。巻真紀(松たか子)が「わたし、弾けない」「無理です、わたし上手く弾けません」などと囁けば、次のカットでは必ずや活き活きとヴァイオリンを演奏する彼女の姿が見られる。喋る言葉が全てではない。人というのは、言葉とは裏腹、その仮面の下にはどんなものが蠢いているかわからない。ドーナッツの穴のように何かが欠けていて、思ったことを上手に言葉にできない不器用な大人達のラブサスペンスである作においてはなおのことだろう。当の”想い”は実に些細な身体の振動やその視線の先に、零れ落ちる。そんな坂元脚のミューズである満島ひかりの繊細な演技に割目せよ。別府司(松田龍平)の『人魚 対 半魚人』のDVDいじりが自分にも回ってくると思って差し出した手の動き(回ってくる前に巻が放り投げてしまう)、別府とベンチに並ぶ時に少し

    坂元裕二『カルテット』2話 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2017/01/26
    「ブイヤベース(赤)を目の前にして、餃子(白)の話題で盛り上がり、カラオケで歌われるナンバーはSPEED「White Love」(白)とX JAPAN「紅」(赤)」「「紅」と「White Love」にしても、それらは混ざり合い、”紅白”」
  • キングオブコント2016 - 青春ゾンビ

    『キングオブコント2016』観ました。決勝進出10組を決定するまでの審査と、決勝の舞台となるスタジオ審査(と客席)の間にあまりに大きな捻じれが発生していて、昨年同様どうにもモヤモヤしてしまったのが正直なところ。そこに隔たりのなかった2014年までの『キングオブコント』が奇跡のようなものであったのだ、と今はただなつかしく想います。あのコント内の出来事にいちいち悲鳴を上げる決勝の観覧客ってあれ当に募集で来た人なんですかね。今まで無菌培養室で育てられていて、あの日初めて部屋の外に出されて、コントというもの初体験した人達じゃないんですよね。まぁでも『じわじわチャップリン』(テレビ東京)のお客さんも悲鳴上げてるしなぁ。今どきの女の子は悲鳴上げてなんぼなのかもしれませんね。まぁそれは置いておいて、少なくともやめて欲しいのは「(客席に)ウケてたからねぇ」「ウケてなかったねぇ」みたいな審査員のコメントだ

    キングオブコント2016 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2016/10/04
    『しかし、残念なことに、その「理由が明らかにされない(=ドラマが展開していかない)」というのが~点数が伸びなかった理由のようにも思える』/「フリとボケが丁寧~不可思議な現象の全てに説明がついてしまい」
  • SMAP解散騒動によせて - 青春ゾンビ

    ポップカルチャーの原体験がSMAPだったからなのか、自分がこの歳になってもあらゆるポップカルチャーの喜びを享受しながら楽しくやっていけているのは、やっぱりSMAPのおかげなのだな、といったある種の敬虔さを伴った感謝の気持ちを彼らに抱いている。だからまぁ、わりと盲目的にファンです。キムタクの選択は常に正しくてかっこいいのだ、と信じています。 ジャニーズ、フォーリーブスからの筋金入りのジャニオタを母に持ち、私自身も幼い頃から少年隊と光GNEJIが流れる環境で育ってきました。ちなみにこの環境はKAT-TUNデビューくらいまで続きまして、往年のジャニーズJr.メンバーなどの知識に関してはそんじゃそこいらの女の子より詳しいです。90年代に入りますと当然のように、我が家は若き木村拓哉旋風に巻き込まれます。常にSMAP音楽や番組のテープが部屋には流れていて、私にとって音楽とはSMAPの事だった。今でも

    SMAP解散騒動によせて - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2016/01/20
    「テレビ放送史に燦然と輝く名企画『SMAP×SMAP はじめての5人旅』(2013年放送)をYouTubeで観直しました。それはもう夢のように幸福で」
  • 浜口浜村の解散によせて - 青春ゾンビ

    浜口浜村が解散してしまった。もうあの2人の漫才を観る事はできない、という事実以上に堪えるものがある。世界に対する敗北、とでも言おうか。浜口浜村の漫才は当に唯一無二であった。イマジネイティブかつラディカル。初めて彼らの漫才を観た時の喜びは忘れがたい。「こんなハチャメチャにやってしまっていいのか」という驚きが「こういう風にして(世界に)在ってもいいのか」という希望となって胸に残った。お恥ずかしい話だが、その枠組みを逸脱していくかのような自由さに、窮屈な世界からの跳躍のイメージを重ね、”革命”とでも言うような比喩を託していたのだ。しかも、彼らはとてもブルージーだった。いつも弱気に背中を丸めた少年だった。そんな男の子たちの革命なのである。支持しないはずがないだろう。 賞レースで結果は出なかった。もしかしたらそれが解散の大きな要因なのかもしれない。しかし、浜口浜村が残したものはそんな結果などよりず

    浜口浜村の解散によせて - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2015/12/16
    「「こんなハチャメチャにやってしまっていいのか」という驚きが「こういう風にして(世界に)在ってもいいのか」という希望となって胸に残った」
  • キングオブコント2015 - 青春ゾンビ

    『キングオブコント2015』を観た。昨年度の「一騎討ち方式」もなかなかの改悪だったが、今年度から導入された(いわゆる一般的な)審査員制度で、いよいよ番組としてのオリジナリティを完全に失ってしまった。今年度の番組を観て、自分で思っていた以上にこれまでの『キングオブコント』がむちゃくちゃ好きだった事に気づく。芸人審査、好きだったなー。大人数でのお祭り感、100人のコント師をダウンタウンがビシバシ仕切っていく様も楽しかった。何より、準決勝で敗れた芸人達がライバルのネタのどこで笑い、どう評価するのか、というのが『キングオブコント』の最大の面白味だったのだな、と痛感した次第です。 審査員と観客の距離があまりに近い。観客が審査員の真後ろに配置されている違和感。その笑い声は審査員の耳元に響いている事だろう。さらば青春の光の審査時だったか、松人志の口からも「(会場で)ウケてなかったからねぇ」というコメン

    キングオブコント2015 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2015/10/13
    「審査員の5人は驚くほど鮮やかに大いなる意思を読み取って~問題はその大会の意思が、決勝進出者を決定する機関にまでは及んでいない」「単独公演で評判のいいネタを賞レースにかけるというやり方に限界を感じた」
  • キングオブコント2014 - 青春ゾンビ

    シソンヌ、おめでとうございます。圧倒的な演技力に裏打ちされたドラマの推進力と細部にまで神経の行き渡ったセリフ回しと設定の数々。文句なしの優勝ではないでしょうか。この日披露したコントは8月の傑作公演『deux』からの2。1目のラーメン屋のコントの後に、タクシー運転手に着替えた長谷川忍の姿を確認して、驚いた。あの2は単独公演では続きで演じられたコントで、まぁ、言うまでもないが、ラーメン屋のコントのラストでオヤジが轢かれるのが、あのタクシーによってなのである。勿論、じろうのクオリティの高い女装キャラ(優勝決定後も”女“である事を辞めないじろうさんにゾクっときた)という彼らの大きな商品価値の1つをお茶の間に披露しようという試みも無くはないのだろう。しかし、あの突発的で不条理な”死”で繋がった2つのコントを、1目とどれだけ間が空くかも計算できないにも関わらず、賞レースで続けてかける事にこだわ

    キングオブコント2014 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2014/10/14
    「シソンヌ~あの2本は単独では続きで演じられたコント」「青春の光~シチュエーション1発勝負~実はたいした事は言っていない~ミニマル~のだけども」「チョコレートプラネット~細部の豊かさのレベルが違った」
  • 三四郎『一九八三』 - 青春ゾンビ

    一九八三 [DVD] 出版社/メーカー: アニプレックス発売日: 2014/05/28メディア: DVDこの商品を含むブログ (1件) を見るここに収められた11編の漫才には、確かな新しさが刻まれている。誰もやらない事をやる。これが三四郎の漫才だ。三四郎の漫才は小宮が「絶対頑張ります!」と叫んで登場する所から始まる。そんな事言いながら登場する芸人が他にいなかったらから始めた、というのが小宮の弁だ。お笑いの構造自体を弄くる”メタ漫才”を次の段階に一歩押し進めたのは間違いなく三四郎だろう。その最たる例が小宮の「相方だったらツボ一緒であれよ!」というツッコミ。もしくは「ファンファンファン(コントに入る時の効果音)」だとか「ボケた後、明るいなぁ」だとか「ツッコんだ時、身体固いな」だとか枚挙に暇はないのだけども、あくまで2人の“喋くり”の延長上にメタ視線が導入されている。彼らの漫才は、メタ的でありな

    三四郎『一九八三』 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2014/06/23
    「広く浸透しているお笑いの構造自体を弄くる「メタ漫才」を次の段階に一歩押し進めたのは間違いなく三四郎だろう」「こんなツギハギの笑い声ではグルーヴ感は絶対に損なわれる」「お笑いDVDは音への意識が低すぎる」
  • THE MANZAI2013 - 青春ゾンビ

    『THE MANZAI2013』観ました。昨年に劣らず、とても面白かった。『キングオブコント2013』におけるジグザグジギーのように、強い思い入れのあるコンビもいなかったので、寿司をべながらの観賞は控えた。しかし、こう改めて『THE MANZAI』を観てみると、三四郎があの舞台に立って漫才するのが全く想像できないな。一体どんな空気になるのだろう。でも来年こそは、と信じております。好みの問題だ。音楽映画以上にお笑いでは、この好みの問題が大きくのしかかる、と賞レースの度に痛感する。優勝のウーマンラッシュアワーの会場でのウケ方は凄かった。まるでロックスターのライブかのように歓声まで観客から掴み獲っていた。漫才で会場をあそこまで盛り上げる事ができるのか。凄い!の一言だ。彼らの漫才で笑う事ができないのをコンプレックスに感じるほどでした。決勝に千鳥とNON STLYEの2組がいるのは、さすがにこん

    THE MANZAI2013 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2013/12/16
    「1つ、1つのボケに観る側の想像力を託せる、広がりがあるネタが好きだ~そして、流れ星のワイルドカードからの進出に誰よりも喜ぶ磁石永沢さん。昨年のハマカーン優勝での号泣に続いて『THE MANZAI』のハイライトだ」
  • キングオブコント2013 - 青春ゾンビ

    かもめんたる優勝!断トツで1番面白かった。しかし、かもめんたる、鬼ヶ島、天竺鼠の異様な高得点とそれに反してうしろシティ、ジグザグジギー、アルコ&ピースの得点の伸びなさ、というのは「狂気=勇気→高得点」という図式が成立してしまっているように思う。キングオブコントの存在でコントシーンが活性化したのは間違いないが、この大会の為に正統派コントはどんどん淘汰されていってしまう危険性も孕んできた。『M-1グランプリ』の登場で漫才がボケの手数に偏重していったのを思い出さずにはいられない。勿論、2700の「キリンスマッシュ」や天竺鼠の「寿司」の素晴らしさの前には何も言えないわけだが、あんなんばかりの大会は嫌でしょうに。そんな中、かもめんたるの日常と地続きの狂気が蔓延している絶妙なハイブリットコントは完璧だったし、希望だ。2共に鬼ヶ島のネタの後に披露というのも効いていたと思う。鬼ヶ島がひたすらに叫んで生み

    キングオブコント2013 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2013/09/24
    『「狂気=勇気→高得点」という図式が成立してしまっているように思う』「かもめんたるの日常と地続きの狂気が蔓延している絶妙なハイブリットコントは完璧だったし、希望だ」
  • 坂元裕二『最高の離婚』最終話 - 青春ゾンビ

    喜劇と悲劇の狭間を最後の最後まで突き進み、最高のエンディングを見せてくれました。完璧な脚である。面白い名前の店員さんがいた事を報告したい、そんなさりげない事こそが、他人である2人が一緒に生きて行く理由なのかもしれない。そんな真実めいたものを「ビデオ屋の店員イナヅマさん」の1フレーズに込めてしまう。 あの時会わなかったら、今でも他人のままだったの。 どっかの会社の受付ですれ違うそれだけの間だったの。 私が死のうと生きようと、あなたは知らないし、あなたには関係なかった。 いつ居なくなってもおかしくない人と一緒に暮らしてる。 いつ無くなってもおかしくない時間を過ごしてる。 いつお別れがきたっておかしくないのに好きだって事を忘れて生きてる。 そういう、そういう風に生活してる。まあ、短くまとめると・・・・大切な人だと思ってます。 人生の偶然性と有限性への言及も素晴らしい筆致である。しかし、上記のよ

    坂元裕二『最高の離婚』最終話 - 青春ゾンビ
    Imamu
    Imamu 2013/03/31
    「2人は対岸関係にある座席に腰を下ろす。2人は永遠に平行線をたどりながらも、同じ箱に乗ってレールを進んでいく。これが坂元裕二の提示した美しい真実なのだ。そして、その平行線は時に、交わり合う。」
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