フェニックスの愛称を持ち、歴代2位の21度の学生日本一を誇る強豪が消滅することになる。 違法薬物事件をめぐり浮き彫りとなったのは、大学執行部の危機管理意識が希薄で、対応は場当たり的という組織の体質だった。処分を巡って学内対立も表面化。騒動が大きくなる中、収束させるための廃部の方針は臭い物にふたをしたという印象が拭いきれない。 日大には昨年10月以降、部員の大麻使用を疑う情報が寄せられていた。今年7月には大麻の可能性が高い植物片を見つけながら、沢田康広副学長は12日間も手元に保管し、警察に報告しなかった。第三者委員会は「世の中の常識からは乖離(かいり)した独自の判断基準の下で、得られた情報を自己に都合よく歪曲(わいきょく)した」と指摘。問題を巡る執行部のほとんどの対応を「不適切」と断じた。 社会常識からずれた対応はこ…