違法でなくとも重大なコンプライアンス違反を犯したサントリー 酒類とともに安倍氏側へ「隠れ蓑」を提供した真の理由を説明せよ 郷原信郎 郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士 「身内びいき」が表れた「桜を見る会」と前夜祭 安倍晋三元首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭に、サントリーホールディングスが2016~19年に、1年あたり15万円程度、計約45万円の酒類を無償提供していたことが、刑事確定記録などで明らかになった。 政治資金規正法は、企業から後援会など「その他の政治団体」への寄付を禁止しており、同法に抵触する可能性があること、既に、市民団体による同寄附についての「政治資金規正法違反」(収支報告書虚偽記入)の告発状が東京地検に提出されたことなどが報じられている。 確かに、「桜を見る会」前夜祭の開催主体は、安倍晋三後援会(以下、「後援会」)である。企業であるサントリーが、酒類を政