『本陣殺人事件』(ほんじんさつじんじけん)は、横溝正史の長編推理小説で、「金田一耕助シリーズ」の第1作である。1946年(昭和21年)4月から同年12月まで『宝石』誌上に連載された。降り積もった雪で囲まれた日本家屋での密室殺人を描く。雑誌連載時の挿絵は松野一夫による。 横溝は本作で1948年第1回探偵作家クラブ賞を受賞した。 2014年3月時点で映画2本、テレビドラマ3作品が制作されている。 概要[編集] 本作は横溝の戦後最初の長編推理作品であり[注 1]、それまで日本家屋には不向きとされていた密室殺人を初めて描いた作品として知られる。また金田一耕助のデビュー作でもある。 『宝石』の編集長・城昌幸から連載の依頼を受けた作者は、本格中の本格というべき「密室殺人事件」か「一人二役」「顔のない死体」という三大トリックのどれかに取り組んでみたいと思ったが、『神楽太夫』[注 2]で顔のない死体を書い