2018年9月12日午前、国際宇宙ステーションの外に設置されたカメラが、大西洋上空を進む巨大なハリケーン・フローレンスを撮影した。熱帯低気圧を鎮めるために、科学者たちは過去50年間試行錯誤を繰り返してきた。(PHOTOGRAPH COURTESY NASA) 核爆弾を打ち込んでハリケーンを破壊できないか。60年前に提唱された荒唐無稽なこのアイディアが、再び注目を集めている。トランプ大統領が、国家安全保障の顧問へ提案したと報じられたのだ。後に大統領は報道を否定したが、こんなことを言い出したのはトランプ氏が初めてではない。これまでも、ハリケーンを阻むために様々な珍案が提唱されてきた。 今でこそ科学界では異端扱いされているハリケーン撃退法だが、1960年代から1970年代にかけては盛んに研究されていたと、米コロラド州立大学のハリケーン専門家フィル・クロッツバック氏は言う。米国政府は何年もかけて、