日本人の「表敬訪問」が敬遠される理由 想像してみてほしい。皆さんの職場に観光気分の外国人が訪れて、プレゼンテーションを寝ぼけまなこで聞き、最後の質疑応答では沈黙。会社のロゴの前で写真を撮り、満足して帰っていく姿を。加えて、通訳を介するコミュニケーションが必要で、会話の速度は通常の二分の一。今後に向けたアクションステップを問われるとダンマリになり、「Keep in touch(連絡を取り合いましょう)」で終わってしまう。そして実際に連絡が取られることは2度とない――。 こんなことが、エストニアのスタートアップに降り掛かっているのだ。それも、毎日のように。 エストニアのスタートアップで働く人々は、きわめてオープンマインドだ。事実、1年前は日本人に無条件で会ってくれる人も多かった。その背景として挙げられるのは、彼らが人口約130万人のエストニアの市場をあくまでもテストマーケットとしか捉えておらず

