SLF4J、Logback、Log4Jの違いや関係を挙動とともに整理してみます。 SLF4Jとは Javaのロギング実装の柔軟な切り替えを実現するFacadeのことをSLF4Jといいます。 ※SLF4J Facade(ファサード)とは「建物の正面」を意味していて、GoFのデザインパターンの1つ「Facadeパターン」のことを指します。以下はFacadeパターンのクラス図です(TECHSCOREより)。 Javaのロギング実装には、Log4JやLog4J 2、Logback等がありますが、これらの実装の窓口となるのがSLF4Jです。上記図では、FacadeがSLF4J、classAがLog4J、classBがLogbackなイメージです。 公式にある以下の図がイメージしやすいかと思います。 つまり、アプリケーションから見るとSLF4Jはロギング実装のインターフェースの役割を担い、Logbac
Loggerオブジェクトは、特定のシステム・コンポーネントやアプリケーション・コンポーネントのメッセージをロギングするために使用されます。ロガーの命名は通常、ドットで区切られた階層化された名前空間を使って行われます。ロガーの名前はどのような文字列でもかまいませんが、通常は、java.netやjavax.swingなど、ロギング対象のコンポーネントのパッケージ名やクラス名に基づいた名前にすべきです。さらに、Loggerの名前空間に格納されない「匿名」のLoggerを作成することも可能となっています。 Loggerオブジェクトを取得するには、getLoggerファクトリ・メソッドのいずれかを呼び出します。これらは、新しいLoggerを作成するか、既存の適したLoggerを返します。getLoggerファクトリ・メソッドのいずれかによって返されるLoggerは、Loggerに対する強い参照が保持
この記事は、個人的なおさらいのための、Java Concurrency Utilitiesの一部を使ったサンプルとメモです。 目新しいものは特にありません。 記事内のサンプルとAPIドキュメント参照はJava7(Java SE 7)を基準にしていますが、Java Concurrency Utilities自体は一部を除いてJava5(Java SE 5.0)から使えるようになっています。 あと、いつものことですが、画像がありません。 追記(2014-01-05): この機能の呼称は (Java) Concurrency Utilities が公式で、この記事内の"Utility"というのは正確ではない+混在していますのでご注意ください。ごめんなさい。 追記(2014-08-15): この記事は、キーワード"Java Concurrency Utilities"でGoogle検索した時に2番
はじめに 今回の記事では、私の独断と偏見でこれから学ぶべきTypeScriptフレームワークを4つ徹底解説する。今回の記事を参考に、TypeScriptを深く学ぶことにつながれば幸いである。TypeScriptが使われているフレームワークは数多く存在するので、何から手を付ければいいのかわからない人も少なくないだろう。もしこの記事を読んでいるプログラマーがTypeScriptのフレームワークを選んでいるのに悩んでいたら、今回の記事は参考になるはずだ。 あくまで個人の一見解に過ぎないが、参考になれば幸いである。 これから学ぶべきTypeScriptフレームワーク Next.js Nuxt3 NestJS SolidJS それぞれ順番に解説する。 1.Next.js Next.jsはReactベースで開発されたTypeScriptフレームワークである。最大の特徴は、URLルーティングと呼ばれるリ
はじめに 恥ずかしながらスクラム開発の開発チームへの導入を何度も経験しているのだけれど、どうしてもチームの成熟レベルが高い位置までもっていくことができませんでした なぜうまくいかないのか? これを深掘りする過程で教科書どおりに実行するには組織の構造がスクラムガイドで書いてある構造と根本的に異なっているのではないか?と考えるようになりました。 よくあるエンジニア組織の構造 大きめのWebソフトウェア企業の内製型エンジニア組織の構造はだいたいどこもこのような感じになっています この組織構造の問題点 スクラムを導入する場合、リーダー自身かあるいはメンバーの一人がスクラムマスターとなります リーダー自身がスクラムマスターになる場合でもアンチパターンと言われる開発者との兼任になります。 スクラムマスターの最も重要な職務である「観察」が行えなくなります。 スクラムマスター自身が観察を行わない場合、各メ
概要 開発が大規模化・長期化するほど、コードを「読む」コストは増大していきます。そのため「読みやすさ」の向上は、生産性を改善し、プロダクトの成長限界を引き上げる重要な手段と言えるでしょう。 本書は、読みやすさの本質を学び、実践するための考え方をマスターできる一冊です。体系的な理解を実現するため、あらゆる角度から、豊富な例を交えて解説しています。表面的なテクニックではなく、いま目の前にあるコードに最適な改良方法を選び取る力が身に付きます。 目次 はじめに 第1章 可読性の高いコードを書くために 1-1 生産性への恩恵 1-1-1 開発の規模と生産性の関係 1-1-2 可読性を高めるための環境と評価体制 1-2 可読性の高いコードを書くための要件 1-2-1 可読性に関連する指標 1-2-2 可読性を高める取り組み方 1-3 代表的なプログラミング原則 1-3-1 ボーイスカウトルール 1-3
三菱電機は9月29日、炊飯器や冷蔵庫などの家電製品やネットワーク機器などで複数の脆弱性が見つかったと発表した。悪用されるとDoS攻撃を受けた状態になったり、情報漏えいが発生したりする恐れがあるとしている。 【編集履歴:2022年9月30日午後8時 画像内に対象製品ではないものが含まれていたため修正しました】 対象製品は同社製のエアコン、無線LANアダプター、冷蔵庫、給湯器、バス乾燥機、炊飯器、換気システム、スマートスイッチ、太陽光発電システム、IHクッキングヒーターなど。 見つかったのは(1)情報漏えいの脆弱性、(2)DoSの脆弱性、(3)悪意のあるスクリプトを含むメッセージを応答する脆弱性。認証情報が暗号化されず、盗聴により情報を盗まれる恐れもある。 対象製品と対処法一覧(情報漏えいの脆弱性) 対象製品と対処法一覧(DoS、悪意のあるスクリプトを含むメッセージを応答する脆弱性) 三菱電機
関連キーワード 業務プロセス | プロジェクトマネジメント IT部門が計画を立てて、システム開発における「技術的負債」(先送り作業)の管理に取り組めば、技術的負債が発生しても、企業が重要な期限を守るのに役立つ可能性がある。技術的負債をうまく管理すれば、IT部門はエンドユーザーのニーズを満たす最小限のシステムや機能を構築しやすくなる。 技術的負債をなくす“うまい方法”はこれだ 併せて読みたいお薦め記事 連載:「技術的負債」主要6種とその対処方法 第1回:「質の悪いソースコード」はなぜ生まれてしまうのか? 第2回:「なし崩し的テレワーク」「ITに疎い上司」が技術的負債“本当の原因”だった? 第3回:“自分大好きエンジニア”が招く大問題とは? プロジェクトマネジメントに必要なもの スクラムマスター認定資格「PSM」(Professional Scrum Master)とは? 合格するには いまさ
Javaのスレッド(thread)とは、プログラム上で複数の処理を同時に動かす仕組みです。スレッドをJavaで使うためのクラスjava.lang.Threadを指す言葉でもあります。 さて、多くの作業は人が手分けすれば早く終わります。違う作業であっても、それぞれの作業へ人を割り当てれば同時に行えます。当然、一人での作業より効率的です。 それと同じで、プログラムでも処理を複数同時に動かせば、短い時間で効率よく処理できます。その仕組みがスレッドです。スレッドは、今ではごく当たり前に使われているのです。 この記事では、Javaでのスレッドの考え方・使い方の基本から、スレッドを使う上で気を付けたいこと、スレッドに関する話題について、ポイントを絞って初心者向けに説明します。 ※この記事はJava 13時点の言語仕様・APIに基づいています。サンプルはJava 13の環境で動作確認しています。 1.ス
Much of Gradle’s functionality is delivered via plugins, including core plugins distributed with Gradle, third-party plugins, and script plugins defined within builds. Plugins introduce new tasks (e.g., JavaCompile), domain objects (e.g., SourceSet), conventions (e.g., locating Java source at src/main/java), and extend core or other plugin objects. Plugins in Gradle are essential for automating co
To prepare your software project for growth, you can organize a Gradle project into multiple subprojects to modularize the software you are building. In this guide, you’ll learn how to structure such a project on the example of a Java application. However, the general concepts apply for any software you are building with Gradle. You can follow the guide step-by-step to create a new project from sc
「Rust 1.64.0」ではまず、CプログラムとABI(Application Binary Interface)を通して連携するときに、コードを記述しやすくなった。かつて、このようなときは「c_uint」や「c_ulong」などの型(まとめて「C_*」と呼ぶ)を使用していたが、これらの型は「std」ライブラリでしか使えなかった。それが今回の新版からは、「core」や「alloc」といったライブラリでも使えるようになった。 また、「IntoFuture」トレイトを安定化させた。これは「.await」構文と一緒に使うもので、.awaitで受け取る値として、幅広い種類のものを受け取れるようになり、その値をIntoFutureで変換できる。 さらに、Rust言語のLanguage Server Protocol実装である「rust-analyzer」を、「rustup」コマンドでインストールで
例外が発生するとロックの解放が行われなくなり、デッドロックが発生する可能性がある。Java API [API 2006] には以下のように記載されている。 ReentrantLock は、最後にロックに成功したがまだロック解放していないスレッドにより「所有」される。ロックが別のスレッドに所有されていない場合、ロックを呼び出すスレッドが復帰してロックの取得に成功する。 つまり、解放されていないロックを他のスレッドが取得することはできないということである。例外が発生したら、プログラムは所有しているすべてのロックを解放しなければいけない。一方、メソッド同期およびブロック同期で使用されている固有ロックは、スレッドの異常終了のような例外発生時には自動的に解放される。 違反コード (チェック例外) 以下の違反コード例では、ReentrantLock を使用してリソースを保護しているが、ファイルの操作中
Java言語仕様では、64ビットのlong型およびdouble型の値を、2つの32ビット値として扱うことが許されている。たとえば、64ビット値の書込み操作は、2つの独立した32ビット値の操作として実行される可能性がある。 Java言語仕様の17.7節「doubleとlongの非アトミックな扱い」には以下のように記されている。[JLS 2005] ... こうした振る舞いは実装依存である。つまり、Java仮想マシンはlong値やdouble値の書込みをアトミックな動作として実行するか、あるいは、二つの動作として実行するかを自由に決定することが許されている。プログラミング言語Javaメモリモデルでは、volatileでないlong値やdouble値への単一の書込みは、それぞれ32ビットずつの二つの書込みとして扱われる。結果的に、ある64ビット値の書込みの最初の32ビットと、他の書込みによる次の
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