中国では近年、長時間労働が後を絶たず、企業や政府は頭を抱えている。長時間労働からくるストレスは増加する一方で、昨年は約60万人が過労死したとも伝えられる。 中国の時間外労働は毎日2時間までと決められているが、ILO(国際労働機関)のティム・D・メイヤーが北京で行った調査によると、約60%もの回答者がそれ以上の残業をしていると答えた。その結果、多くのオフィス労働者が、ワーク・ライフ・バランスを守ることが困難になっている。 そこで、従業員を少しでもストレスから守る対策として、河北省のある企業では月に一度の「ノー・フェイス・デー」を新設した。7月14日、従業員には日本映画『千と千尋の神隠し』のキャラクターである、カオナシの「お面」が配られた。そして彼らは、このお面をつけて仕事に励むことを勧められたというのだ。 目的は、「就業時間中は笑顔でいなければいけない」というプレッシャーから従業員を解放し、
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