かつて、ゲームは「教育に悪いものである」という風潮が蔓延っていた時代があった。2000年代を生きたゲーマーの中には、当時の感覚を未だに覚えている者も少なくないだろう。 当時と比べて、現代はゲームに対して比較的寛容な社会になったといえる。現在においてもそういった傾向がないわけではないが、ゲームコンテンツやeスポーツがマスメディアで好意的に取り上げられるのを見れば、少なくともゲームが広く社会に浸透し、ひとつのカルチャーとして捉えられるようになってきていることが伺えるだろう。 一方で、先の風潮の反動かあるいは別の理由かは不明であるが、ゲームは今「教育」ブームの中にあるように感じる。『マインクラフト』や「アサシンクリード」シリーズ、「桃太郎電鉄」シリーズなどは教育の現場で実際に教材として用いられているし、脳トレ、パズル、知育など、各方面でゲームと教育が向き合ってアプローチし合うという試みももはや日