【ネピドー=吉村英輝】中国が進める水路利用のためのメコン川拡張工事計画に、流域のタイで反発が広がっている。中国側はタイ政府の承認を得て環境調査を進めていると主張するが、急流爆破が必要で、生態系への影響が懸念される。タイ経済界からも懐疑的な見方が強まっている。 「中国は最近、メコン川の水運を独占している」 タイの英字紙ネーション(電子版)は今月上旬、水路開発にかかるタイ北部チェンライ県の経営者らが対中懸念を強めていると紹介した。中国からの輸入が増える半面、タイからの輸出は少量にとどまっているとし、中国のメコン川水路計画にも反対している。 同計画は、中国南部の雲南省と、世界遺産でも知られるラオス北部の古都ルアンプラバンの間でメコン川を拡張し、500トン級の船舶航行を可能にさせる内容。この区間には、ラオスとタイの国境にもなっている約百キロの流域で岩の爆破などが必要な急流もある。 タイ暫定政府は昨
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