安倍晋三首相は25日、来日中のミクロネシアのクリスチャン大統領と官邸で会談し、北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議の完全履行に向けて連携していく方針で一致した。来年5月に福島県いわき市で開催する「第8回太平洋・島サミット」の首脳会議の成功に向けた協力も確認した。 太平洋島嶼(とうしょ)国のミクロネシアは大正9年から昭和20年まで日本の委任統治領で、親日国として知られる。ミクロネシアの周辺海域は、カツオやマグロの好漁場となっており、両首脳は、漁業や戦没者の遺骨収集分野での協力についても確認した。 首脳会談に合わせ、両国はミクロネシアのインフラ整備のための無償資金協力に関する書簡を交換した。安倍首相は会談後の共同記者発表で「開発援助に限らず、経済関係や人材開発などの政策ツールを動員し、ミクロネシアの発展を後押しする」と述べた。