【北京=藤本欣也】中国の習近平政権は、先の中国共産党大会で打ち出した「大国外交」の第1弾として韓国との関係改善に動いた。トランプ米大統領の日韓歴訪前に、関係緊密化を進める日米韓にくさびを打ち込む狙いがある。 中国外務省の華春瑩報道官は31日の記者会見で、韓国側が(1)米国のミサイル防衛システムに加入しない(2)日米韓の安全保障の協力は3カ国軍事同盟に発展しない(3)高高度防衛ミサイル(THAAD)を追加配備しない-と表明したことに留意していると語った。 これは、韓国の康京和外相が10月30日に韓国国会で言及したものだ。中国側は、中韓関係改善のための事実上の3原則と捉えているとみられる。 31日に発表された中国外務省の声明では、「中韓双方はあらゆる外交手段を通じて朝鮮半島の核問題の解決を推進する」と指摘した上で、「双方は戦略的な意思疎通と協力を一段と強化する」とも強調している。 これは、中国