2018年は「メディア」と「ジェンダー」を考えるうえで、非常に重要な年だった。きっかけは、4月に発覚した福田淳一元財務事務次官によるテレビ朝日の女性記者に対してのセクハラである。 この事件で率先して声をあげたのが、同じメディアで働く女性たち。特に、ニュース番組を担当する女性アナウンサーたちだった。小川彩佳アナ、夏目三久アナ、山﨑夕貴アナ、宇賀なつみアナなど、多くの女性アナウンサーが社会にまん延するハラスメントの問題に対して毅然とした態度で意見を表明したのだ。 元TBSアナウンサーで、現在はタレント・エッセイストとして活動する小島慶子さんは、彼女たちの動きを見て「“女子アナ”は死んだ」と語る。それはどういう意味なのか? 桐野夏生、武田砂鉄、伊藤公雄、斉藤章佳、白河桃子、中野円佳、伊藤和子、浜田敬子、荻上チキ、トミヤマユキコ、佐藤信といった、ハラスメント問題に詳しい専門家やジャーナリストとの対
