いもち病(いもちびょう、稲熱病)とは、イネに発生する主要な病気の1つ。単に「いもち」と呼ばれることも多い。欧米では、「イネの胴枯病(Blast of rice)」、「イネの疫病(Rice blight)」などと呼ばれる。 そもそも、「いもち」という名前が付けられていることから推察できるように、古くから稲に発生する定型的な病気であり、最も恐れられてきた。いもちが広範囲に発生した圃場では十分な登熟が期待出来なくなり、大幅な減収と共に食味の低下を招く[1]。文書に初めて登場するのは1637年の明における記録である。その後、日本(1704年)、イタリア(1828年)でも記録された。 原因[編集] いもち病は、イネがカビの一種であるイネいもち病菌(学名:Pyricularia oryzae、シノニム:Magnaporthe oryzae)に感染し発病することで起きる。感染のメカニズムは、まず無性世代