東日本大震災の復興策の財源に、政府内で酒税の増税や携帯電話の「電波利用料」の引き上げ分を充てる案が浮上していることが11日、分かった。 政府は週内にも関係閣僚会議を開いて臨時増税の議論を始める。10兆円を上回るとみられる復興財源の大半は所得税や法人税など「基幹税」の増税で賄う方向で、酒税や電波利用料は、これを補うものとなりそうだ。酒税は、ビールやワインなど酒の種類ごとに、量やアルコール度数に応じてメーカーや輸入業者に課税され、税金は小売価格に上乗せされている。財務省によると2010年度の税収は約1・4兆円で、うちビールが5割弱を占めて最も多い。 電波利用料は、携帯電話の端末数や基地局数などに応じて、通信会社などが国に支払っている。総務省によると、09年度の利用料の総額は約643億円。