トンネル内で線路がX字状に平面交差しているため、ダイヤ混乱の原因となっていた東京メトロ副都心線と有楽町線の「難所」を解消する工事が、まもなく最終盤を迎える。 都心と埼玉方面を結ぶ西武、東武両線に乗り入れる混雑路線。解消を求める声は根強かったが、地中で線路を立体交差化するという難工事だけに工期は約6年、総工費は200億円に達し、来年度中にようやく終了する。 ◆ラッシュの悪循環 「朝夕の通勤ラッシュで電車がよく止まる。待ち合わせに遅刻する時の言い訳に使えるぐらいここの『平面交差』は有名ですよ」。通勤で副都心線を利用する東京都練馬区の会社員男性(28)は苦笑いする。 副都心線と有楽町線の平面交差は、衝突防止のため信号機が備わっており、運行本数が多いラッシュ時には「通過待ち」が多発。後続の電車にも遅れが影響する悪循環となり、利用者の間でも評判が悪かった。 そこで、東京メトロは既存のトンネルとは別に