神奈川県内選出の菅義偉首相が自民党総裁選に不出馬を表明した3日、新型コロナウイルスの影響で苦境が続く地元の飲食店経営者や有権者らから「辞めるしかなかった」などと厳しい声が聞こえた。 飲食店が立ち並ぶ横浜市中区の野毛地区。野毛飲食業協同組合の田井昌伸理事長(65)は「辞めるしかなかった」と突き放す。酒類の提供停止要請を受け、経営するとんかつ店「パリ一」を五月から休業中。「店の準備には時間がかかるのに、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言は直前に延長されるばかり。実情を考えているのか」と憤る。 焼き鳥店「華蔵(かぐら)」店主の蔵並淳さん(38)は「変化はうれしい」。テークアウトやランチ営業を始めるなど試行錯誤するが、客足は戻らない。「政治のせいだけではないと思うが結果として街は停滞している。好転を期待したい」と話した。 東京五輪の野球、ソフトボール競技が実施された横浜スタジアムがある同区の横浜公