ベルリン・フィルと並び、世界二大オーケストラとして知られている『ウィーン・フィル』は、 ニューイヤーコンサートでもおなじみ、小澤征爾さんが指揮をしたこともあるオーケストラだ。 そんなウィーン・フィルが長きに渡り、唯一無二の音楽を観客に届けられた理由のひとつに、経営のユニークさがある。じつはこれまで一貫して経営母体を持たず、その運営は演奏家が自らが行ってきたという。 後ろ盾を持たない彼らは、どういう手法で収入を得ているのだろうか。その実態に音楽ジャーナリストで『ウィーン・フィルの哲学』の著者である渋谷ゆう子氏が迫る。 「利益率の低い」ストリーミングサービスに適応するために オーケストラには<【第2回】クラシック界が大躍進した「レコード技術」の発展…これだけで「業界全体」が潤うようになったワケ>、<【第3回】ソニーがCDの容量は「74分」と決めたワケ…録音開発に深く関わった、クラシック界「大御