探査機「あかつき」が金星周回軌道投入に失敗した問題で、宇宙航空研究開発機構は17日、文部科学省宇宙開発委員会の調査部会で、これまでの原因調査を報告した。 探査機の姿勢が急激に変化し、軌道投入に必要だった逆噴射が不十分なまま停止したのは、エンジンの燃焼ガスを噴射する方向に異常が起きたためと断定。 原因として、噴射口破損など5種類のトラブルの可能性を報告した。 同部会はロケットエンジンや材料工学などの専門家で構成され、この日が初会合。宇宙機構による調査では、発生する可能性を検討した28種類の原因から、データの分析結果などと整合しない23種類を除外。 設計・試験時の運転条件を逸脱する異常燃焼につながる5種類が残った。 5種類は〈1〉燃料を加圧する配管の弁が詰まり、燃料と酸素を混合する割合が偏った〈2〉エンジンが十分に冷却されなかった〈3〉燃料噴射器が壊れた――などで、〈1〉と〈2〉はエンジンが過