山形県天童市の若松寺から運び込まれた「千年杉」。「少なくても樹齢300年以上」と話す東北大の大山助教(仙台市の東北大植物園で) 4月の暴風で倒れた山形県天童市・若松寺の古木「千年杉」が、北半球が寒冷化したとされる17世紀後半~18世紀初頭の気候変動を探る手がかりとして、研究者の間で注目を集めている。 樹齢300年を超える古木の調査は国内では珍しく、東北大と共同研究を行う山形大の門叶(とかない)冬樹准教授(宇宙物理学)は、「将来の気候変動の予測に役立つ成果が得られれば」と期待している。 同寺の参道沿いにそびえ、参拝客から「千年杉」として親しまれていた古木が、4月4日朝、暴風により根元から倒れているのが発見された。ニュースで知った門叶准教授はすぐに寺に電話し、直径約1メートル40、厚さ約20センチの半月切りにした幹を譲り受け、研究仲間がいる東北大植物園(仙台市)に運んだ。 気候変動の研究者にと