この辺りで代数方程式の基本的な性質を復習しておきます.主なトピックは,中学校や高校で習う因数分解や剰余定理などです.体の概念が新しいかも知れませんが,それ以外に難しい話はないと思います. 代数方程式の定義 (このセクションは 代数学の基本定理 に載せた定義を再掲します.) 有限個の数や文字を,『 』の5つの演算だけを組み合わせて作った式を 代数式 と呼びます.(それに対して, や の入っている式を 超越式 と呼びます). 未知数が代数式の形で表される方程式を 代数方程式 と呼びます.これは既にみなさんのよく知っている次の形の方程式です. 左辺の部分を 多項式 と呼びます.方程式を解くとは,多項式 を満たす変数(多項式の 零解 と呼びます)を見つけることと見ても良いわけです.今後,上式の左辺だけを指す場合に多項式,多項式の零解を見つけることを念頭に置いている場合には方程式と呼ぶようにしますが