<アデランスにTOB持ちかけるも> 最近では、スティール・パートナーズが筆頭株主として26.7%を持つアデランスで、経営陣側の「ホワイトナイト」(白馬の騎士)として登場しようとしたのが、ユニゾンの木曾氏だった。スティール側が今年3月、取締役をほぼ自らの推薦者で固める人事案を5月の株主総会に向けて提出してきたため、危機感を抱いたアデランスの現経営陣が頼ったのがユニゾンだった。ユニゾンは5月、重要事項への拒否権を持つことができる3分の1以上・35%の株式取得を目指して、アデランス株の公開買い付け(TOB)を発表した。ただし、これには条件があった。木曾氏らの提案する役員候補者の承認など、ユニゾン側の提出議案がアデランスの株主総会で認められればTOBを実施するという、きわめて変則的な「条件付TOB」だった。 木曾氏は記者会見で、自身が会長に就くことを表明し、「ユニゾンとしては3~5年間はアデランス