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ブックマーク / booklog.kinokuniya.co.jp (5)

  • 『ラオスを知るための60章』菊池陽子・鈴木玲子・阿部健一編著(明石書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 「エリア・スタディーズ」シリーズも、2013年に126冊になった。とりあげる国や地域は、「現代」を冠したものもあり、その目的や読者対象がさまざまで一律ではない。書は、日で「ニュースになる機会は多くない」「ラオスを知るための60章」である。 編者一同は、つぎのような目的で書を編んでいる。「今日の世界の大きな強い流れに身を置いていると、ゆったりと生きている小さな国の人々のことには、なかなか関心がいかない。しかし小さなことのなかにこそ大切なものがある。書の以下のさまざまな話題から、ラオスにはそれがあふれていることを実感してもらえるのではないか」。「時間の流れがゆったりとしており、メコン河の向こうに沈む夕日をながめていると、この世の喧噪を忘れさせてくれる。ラオスには目に見えない豊かさがある。それこそがラオスに人々が魅了される所以であろう」。「ラオスは目立たない

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  • 『なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル』中島さおり(講談社現代新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 「フランスに学ぶ少子化対策」 日少子化が問題となってすでに久しい。ところが、同じ経済先発国でもフランスでは子どもが増えている。私も長年フランスに住んでいて、子どもを持つ両親に対する保護政策が功を奏しているのだろう位しか考えていなかった。しかし、中島さおりの『なぜフランスでは子どもが増えるのか』を読むと、そう簡単にはまとめられない事情がからんでいることが良く分かる。 話は、洋服の胸の開き加減から始まる。中島は日とフランスの服の違いは、胸の谷間の深さの違いにあると言い、フランスの服は日のものより5ミリほど深くなっていて「女がセックス・アピールを誇示することに対する社会の許容度の差が、あの五ミリの差なのである。」と述べる。 私の家の近くに、日人のシェフが経営するフレンチレストランがある。豊かな胸のウェイトレスが入ると男性客が急増し、彼女がやめると男性客が減

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  • アップルコンピュータ株式会社・増井俊之の書評ブログ : 『 グーグル・アマゾン化する社会』森 健(光文社)

    →紀伊國屋書店で購入 「一極集中への警鐘」 Googleが/Amazonが/Web2.0が凄いというが最近巷にあふれているが、 書はこれらのサービスの凄さや面白さを宣伝するではなく、 ネットの進化によって発生する一極集中の問題について議論したである。 ネット上のGoogleAmazonなどのサービスのおかげで、 今までアクセスできなかった情報に簡単に触れることができるようになったのは間違いない。 沢山の情報が手に入るようになれば人間の行動は多様化しそうなものであるが、 実際はこのような予想に反し、 特定のがベストセラーになったり特定の会社がひとり勝ちしたりする現象が最近はなはだしい。 簡単に情報を手に入れることができるようになったおかげで、 人気のあるものについての情報が簡単に行きわたるようになり、 誰もがその情報に流されてしまう可能性がある。 また、個人が積極的に情報ソースを

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  • 『ソフィストとは誰か?』納富信留(人文書院) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「反哲学者、ソフィスト」 ソフィストという呼び名は、軽蔑的に使われることが多い。ギリシアで誕生した頃からすでにそうだったようにもみえる。もともとは知者(ソフィステース)という褒め言葉であったはずなのに、ソクラテスとプラトンの頃からすでに、真なる知を求める哲学者(フィロソフォス)とは異なる〈ぬえ〉のような存在として非難されてきたからだ。 そのためか、ソフィストをめぐる格的な研究書は少ない。日でも例外的に田中美知太郎の『ソフィスト』がある程度にすぎなかった。その意味でもソフィストについての格的な研究書である書の登場は喜ばしいものだった。アリストファネスの喜劇にもみられるように、古代のアテナイにおいてソクラテスはそもそもソフィストとして糾弾され、ソフィストとして処刑されたのであり、フィロソフォスとソフィストの違いは、それほど自明なものではないのである。 書ではフィ

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  • 『お父さんはやっていない』矢田部孝司 矢田部あつ子(太田書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「この人、痴漢です。」という一言がすべてを変えてしまう。今まで築いてきた名誉、信用、家庭、すべてにその一言が亀裂を入れてしまうのである。 「お父さんはやっていない」は、通勤途中で痴漢冤罪に会った人間が無実を証明するまでの手記である。この事件は、無罪判決にたどり着くまで2年もかかっている。ここに記されている矢田部夫の一文字一句には重みがある。 矢田部孝司は、デザイナーという職を生かした観察力と記憶力で留置場の生活と不安な心理状態を細かく刻み込んでいる。彼は几帳面な性格である。一方、矢田部あつ子は、と母親の立場から家庭を通して事件の成り行きを書き綴っている。彼女は強い女性である。同じ事柄を男と女、夫との角度から読める工夫が、ドキュメンタリーと言えどもサスペンス小説を読んでいるようで、飽きることなく先へ先へと進んでしまう。共著の理由は、女性にも読んで欲しいという二人の

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