ブラック企業を見分けるにはどうすればいいか。ビジネスコンサルタントの新田龍さんは「働き方改革によって労働環境の改善に取り組むことは企業の必須要件になった。厚生労働省は、長時間労働など労働基準法違反を繰り返し、改善が見られない悪質な企業を公表している」という――。(後編/全2回) 「ブラック企業は避けるべき」は共通認識 「ブラック企業」という言葉が生まれて二十余年。これまで、新語・流行語大賞のトップ10入りしたり、ブラック企業を題材とした映画が公開されたり、実際にブラック企業の労務トラブルが世間を騒がしたりしたことなどで広く知れ渡ることとなった。 現在はいちいち語義を解説しなくとも、「ブラック企業=労働環境が劣悪で、遵法意識も低く、従業員を使い潰すような悪質企業」との認識が共有されている。 ブラック企業を忌避する意識が広く浸透したことで、とくに人手不足が叫ばれる昨今においては、就職時や転職時