最近、われわれが耳にする報道には、聞き慣れない「ミサイル」が増えている。北朝鮮の列車や海中から発射されるミサイル、ロシアがウクライナ侵攻で使用した新型ミサイル、それに対抗するアメリカ軍から供与された対戦車ミサイルなどなど。 では、日本の自衛隊はどんなミサイルを所有しているのか?それらを正しく知ることから、ミサイルを理解し日本の防衛を考える糧にしたい。 ミサイルの名称を見れば目的が分かる 陸・海・空各自衛隊の所有するミサイルのうち、主な顔ぶれを並べた。自衛隊ではミサイルのことを「誘導弾」と呼ぶ。 一番大きな誘導弾でも全長6.5メートルほどで、外国の全長20メートル前後の弾道ミサイルに比べれば、圧倒的に小ぶりだ。それぞれの名を見れば、どこからどこに向けて発射されるのかが明確に分かる。 例えば、地上から地上に向けて発射される誘導弾を「地対地」と表し、地対地誘導弾の略称は「SSM(surface-