左側と右側、どっちを歩く? 車道では「車は左、人は右」…人同士だと「左側」通りがちな理由<ニュースあなた発> 「子どもたちに歩行者は右側通行と指導してきたが、左側を歩く人が多い気がする。駅構内の通路や階段などでも、左側通行になっているのをよく見かける。混乱しないでしょうか」。このような疑問が、川崎市で長い間小学校の教諭を務めたという60代男性から寄せられた。確かに、記者も意識したことがなかった。いったい、どちらを歩いたら良いのだろうか。(デジタル編集部・小寺香菜子)
政府は26日の閣議で、安倍晋三元首相の国葬に、国費約2億5000万円を支出することを決定した。ただ、省庁に弔旗掲揚や黙禱(もくとう)を求める閣議了解は見送り、国民に対しても弔意の表明を要望しないという。それならなぜ、多額の税金をつぎ込む国葬とするのか。位置付けにいっそう疑問が湧く。国民の批判を回避しようとする弥縫策(びほうさく)が、矛盾を拡大していないか。(特別報道部・岸本拓也、中沢佳子)
政府が安倍晋三元首相の国葬を閣議決定したのは根拠が不明確として野党が説明を求めていることに関連し、吉田茂元首相の国葬後の1960年代の国会論戦で、当時の自民党の閣僚たちが国葬について「何らかの基準が必要」「検討が必要」と答弁していたことが国会会議録から分かった。しかし、基準づくりは進まず、今回も根拠が曖昧なまま国葬は行われる。(大野暢子、山口哲人) 会議録によると、吉田氏の国葬(67年10月31日)の翌年の68年5月の衆院決算委員会で、社会党議員が「政府の思い付きで(国葬を)やることは承服できない。国会、国民が納得する(対象者の)基準を発表する必要がある」と質問。水田三喜男蔵相(当時)は「何らかの基準をつくっておく必要がある」と答弁した。 69年7月にも別の社会党議員が参院内閣委で、65年に死去した池田勇人元首相を挙げ「吉田氏と同じ首相をやっても何もなかった。ある程度の基準に基づいて国葬を
新型コロナウイルスのワクチンが行き渡っていない若年層が予約なしで接種できるようにと東京都が渋谷区に開設した接種会場は、開設初日の27日に大勢の人が集まり、早朝段階で300人分が受け付け終了となった。この結果を受けて注目を集めているのが、8月に東京都が予算化した10億円の「ワクチン接種促進キャンペーン事業」だ。感染者が多い若者世代にワクチン接種の啓発を図る狙いだが、「渋谷の件で、打たないのではなく打てない若者が多いことはハッキリした」「(PR費用は)マジで意味がない」。小池百合子知事を支える「都民ファーストの会」の都議からも疑問の声が上がる。(デジタル編集部)
都は事前に多数が詰め掛けた場合は時間指定の整理券を配布して対応するとする一方、「館内にお待ちいただける場所はなく、お待ちいただく場合は建物周辺となるため、熱中症予防等の観点からも、早い時刻からのご来場は極力ご遠慮いただきますようお願いいたします」と呼び掛けていた。 都によると、都職員が会場設営のために午前4時に到着したところ、既に15人ほどが並んでいた。午前7時半に300人の上限に達したため、この日の受け付けを終了。ツイッターで「現在会場周辺にお並びいただいている方々で、本日8/27(金)は、ワクチン接種枠の上限に達しました。これからご来場予定だった方々には大変申し訳ございませんでした」と配信した。 都担当者は「平日なのでたくさん人が来るか予想がつかなかった。予約せずにワクチンを打てる形にしたので(早朝で受け付け終了となったのは)いたしかたない」と語った。その上で「炎天下で並ぶのは大変で抽
政府は20日、菅義偉首相の17日の記者会見で指名されなかった報道機関が、会見後に提出した質問に書面で回答した。本紙は、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクがある選手も参加する東京パラリンピックを安全・安心に開催できるかを質問。東京五輪と合わせて、国民に外出自粛を要請する政府のコロナ対策と矛盾していると指摘したが、首相から直接の回答はなかった。 医療提供体制について専門家が「災害レベルの非常事態」と指摘していることなどを踏まえ、パラリンピックの中止や再延期を議論しなかった理由も尋ねたが、回答はなかった。 丸川珠代五輪相が、パラリンピック選手のワクチン接種率を把握していなかったことから、本紙は「安全・安心に開催できる科学的根拠が乏しいのでは」と指摘。首相は「事務的なミスで(丸川氏に)伝わっていなかった。88%が接種済みだ」としたが、その他の科学的根拠は示さなかった。
東京都の小池百合子知事は18日午前、都庁で報道陣の取材に応じた。新型コロナウイルスに感染していた夫や子どもとともに自宅療養していた40代女性の死亡が17日に発表されたことを受け、小池知事は「既往症があったと聞いている。そういった方々が入院するまでの間の環境を整備を至急進めている」と述べた。 冒頭に「ご冥福をお祈り申し上げます」とした小池知事は、「今、家庭内感染が多い状況にあり、一方でコロナは軽症から急激に悪化する例がある」と話した上で、17日に公表した、軽症者向けに酸素を投与する「酸素ステーション」を都内3カ所に整備する方針に言及した。 小池知事は「何よりも感染者が急激に増えて高止まりしている状況になっている」と危機感を示し、「予防の部分と、ワクチンの接種、それから軽症で受けて効果のあると言われている抗体カクテルなど、攻めと守りと両方で進めていく、それがいまの道だと考えている」と語った。
東京都の新型コロナウイルスのモニタリング会議が12日あり、都内の感染状況について専門家から「制御不能な状況だ。災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態」と報告された。 会議で小池百合子知事は、感染防止のために人流の減少に取り組む必要性を強調。感染対策でテレワークが進んでいないことを挙げ、「この時期にやらないでいつやるんだということではないかと思います。ぜひ徹底を」と求めた。都民に対しては具体的な例として、「毎日の買い物を3日に1回程度に減らしてほしい」と呼び掛けた。 感染力が強いデルタ株の対策として、人と人との距離は約1・8メ-トルと従来よりも離れることや、会話時間を半分以下に抑えることが必要と指摘。「不要不急の外出の自粛、旅行・帰省の中止延期をお願いいたします」と協力を求めた。
五輪をめぐっては、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が29日の国会で、感染拡大を進める要因として「夏休み、お盆、さらにオリンピック」と列挙し、東京五輪の開催が人出の増加に影響しているとの懸念を指摘している。 会見では、記者が、尾身氏の発言や実際に競技場周辺に人が集まっていることへの見解を尋ねた。これに対し、小池氏は「このところ(テレビの)視聴率が20%を稼げるコンテンツはなかなかない。実際に(五輪が)20%を超える視聴率を上げていることは、テレビでご覧になっていることを示し、ステイホームにつながっている。ですからオリンピックはそういう意味でステイホームに一役買っているし、またそれが選手への声援にもつながっていると思う」と強調した。 さらに「会場の周りに(観客が)おられるといっても、そう何万人といるわけではないと思う。数えてください。そういうことでオリンピックは皆さんに閉塞
菅義偉首相は29日、新型コロナウイルスの感染急拡大と東京五輪の因果関係について官邸で記者団に「ないと思っている」と否定した。記者が「五輪の開催が今回の感染者数に影響を与えていない、因果関係がないという論拠を聞かせてほしい」と尋ねたのに答えた。 首相は「五輪で人流が増えたり、外国の方から感染が広がったりするのを避けるための水際対策はしっかりやっている」と強調した。政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は同日の参院内閣委員会で、五輪が感染拡大の要因の1つだと指摘したが、それとは異なる見解を示した。 首相が6月の参院決算委で、国民の生命と健康を守ることが五輪開催の前提だと答弁していたことに関連し、今の状態は前提が守られているかを記者から問われ「前提の中で最大限の努力をしている。当時20%だった高齢者の重症者は、今は3%を切る時もある」と回答。今後の対策として「ワクチン接種や抗体カクテル療法など準
28日にテニスの男子シングルス3回戦に勝利した世界ランキング2位のダニル・メドベージェフ(ROC)が試合中、暑さに耐えかねて審判に「試合は終えられるが死ぬかもしれない。死んだら責任を取れるのか」と詰め寄る場面があった。AP通信が伝えた。膝に手を当てて前かがみになったり、メディカルタイムアウトを取ったりもした。
東京都の小池百合子知事は28日、都庁で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの新規感染者数が27日に過去最多の2848人となり、増加傾向に歯止めがかからないことについて「ワクチンを、ぜひ若い方も打っていただきたい」と接種を呼び掛けた。 小池知事は、ワクチンを受けた高齢者が感染し重症になる割合が大幅に低下していることに言及した上で、「逆にワクチンを受けていないけれど、重症、中等症になる若い世代が増えている」と指摘。「若い方々の行動パターンが、鍵を握っている。自分がよければではなくて、結果として人にうつすと、医療体制が逼迫(ひっぱく)する。去年の夏も、年末も、お正月も、ゴールデンウィークもなく、ずーっと頑張っている医療従事者のことも考えていただきたい」と協力を訴えた。 医療体制にかかっている負荷についての認識については「基本的に、3つの柱でやっている。自宅、ホテルなどの宿泊療養施設、そして病院
1964年の東京五輪の開会式を見て、当時の国内の著名作家たちは、さまざまな文章をつづり、記録し、表現した。そして2021年の東京五輪は―。作家の中村文則さん(43)に、23日夜の開会式を見た後で、寄稿してもらった。 なかむら・ふみのり 作家。1977年、愛知県生まれ。福島大卒。2002年に「銃」で新潮新人賞を受賞しデビュー。05年、「土の中の子供」で芥川賞。20年、中日文化賞。主な著書に「掏摸(スリ)」(大江健三郎賞)「教団X」「逃亡者」など。東京都在住。
新型コロナウイルスのワクチン供給が遅れている問題を巡り、河野太郎行政改革担当相は14日の衆院内閣委員会で、自身の想定を上回るペースで自治体が接種を進めていることを「冷戦でソ連の計画経済が西側の自由経済に負けたのは、そこではないか」と独特な表現で例えた。 ワクチンを巡っては、各地で供給不足による予約停止が相次いでいる。これについて足立康史議員(維新)が「有事にあっては国がもっと市町村に指揮命令したらいいと思う。今の法律ではできないので、そういう有事法制が必要だ」とただした。 河野氏は「おっしゃることは一理ある」としつつ「首相が(ワクチン接種の目標を)1日100万回と言った時に、私は1日70~80万程度かと思っていました。私が全権を持っていたら1日100万回で線を引いていたと思う。今ではそれを遥かに超えて、自治体が1日140万回くらい打っている」と、当初の想定を上回っている現状を認めた。その上
防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの東京大規模接種センターのインターネット予約システムで、正しい接種券番号などを入力したのに予約できない人が相次いでいることが、自治体などへの取材で分かった。同システムでは、架空の番号を入力しても予約できてしまう欠陥が見つかっているが、新たな欠陥がある可能性が浮上した。(大平樹) 予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、日本オリンピック委員会(JOC)の女性理事を巡る女性蔑視とも取れる発言をしたことについて、加藤勝信官房長官は4日、「森会長の発言の詳細を承知しているわけではない。政府としては具体的なコメントは避けたい」と述べた。 会見では、記者から森会長に発言の真意を確認する考えがあるかについても質問が出たが、加藤氏は「組織委員会においても対応を考えていると承知している。まずそうした対応をしっかり見極めながら、考えていきたい」とした。 さらに「女性蔑視とも受け取られるような報道が世界中に流れる中、政府としては速やかに森会長に発言撤回、釈明を求めるべきでは」と質問に、加藤氏は「まず個々の組織の対応ということであり、報道を受けて組織委員会で対応していくことが基本だと思う」と述べた。
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