節分の季節である。「福は内、鬼は外」と、我々は幼いうちから異形の物を外に追いやる思想を知らぬ間に植えつけられてきた。 そんなアウトサイドにいる(と思われている)人々、例えば障害者、ヤンキー、犯罪者、老人、ホームレスといった社会的少数者いわゆるマイノリティの表現活動を発掘し、紹介している「アウトサイダーアート」キュレーションの第一人者がいる。櫛野展正(くしの・のぶまさ)さん。広島県福山市在住の40歳。 去年4月には、自ら経営するアートスペース「クシノテラス」にて、和歌山毒物カレー事件の林眞須美死刑囚や東京・秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大死刑囚ら42人の死刑囚が拘置所で描いた絵画を展示し、話題を集めた。 昆虫2万匹で作った昆虫千手観音像 そんな櫛野さんがこのたび上京、渋谷にある「実践女子大学」でトークイベントに出演していたので覗いてみた。現在美術家・奥平聡氏のご紹介である。 講演は、櫛野さんが
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