19世紀末のパリで活躍したナビ派の画家フェリックス・ヴァロットン(1865〜1925)。その展覧会「ヴァロットン―黒と白」が、三菱一号館美術館で開催される。 1865年、ローザンヌに生まれたヴァロットンは、82年に16歳の若さでパリに出てアカデミー・ジュリアンで学び、サロンに肖像画などを発表。当初はドライポイントやエッチングにより、身近な家族や知人、敬愛する過去の巨匠の模写を行った。 91年には、友人で師でもあった画家シャルル・モランらからの手解きを受けて自身初の木版画に着手。芸術家による創作版画(エスタンプ・オリジナル)の機運が高まるなか、独特の視点と多様な表現、卓越したデザインセンスにより制作されたヴァロットンの木版画は、フランスのみならずヨーロッパ中で紹介されるようになり、複製のための版画ではない、木版画復興の立役者のひとりとなった。 本展では、世界有数のヴァロットン版画コレクション
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