新しいプリンタを買って、それがあまりにも優れているので、写真を整理しながら印刷したり、スキャンしたりという作業を行おうと思った。 そうでなくても、この頃の過敏さは尋常ではなく、ちょっとヘルダーリンを読んだだけで、涙がぽろぽろとこぼれてくる有様だったのだ。 心が、何かを探している。それはよりどころなのか、それとも希望なのか、慰めなのか、共感なのか、あるいは孤独なのか。 封筒に入った写真を取り出してみると、6年前に亡くなった祖母のお葬式の写真だった。長生きしたので、ひっそりと家族だけで出したお葬式だが、母は気を使ってか、こまめに写真を撮ってくれ、私に送ってくれたのだ。 当時、私はあまりにも思いが新鮮だったため、その写真を見ても、おそらく何かがブロックされており、あまり何も感じることが出来なかった。まるで、写真の向こうの遠い祖国での出来事に思え、自分のここでの生活との接点を見つけ、私の身に起こっ