では実際に楽器アプリを作り始めてみる。楽器アプリ作成で大事なのは、オーディオフレームワークの選定だ。前回解説したように、iPhoneは様々な種類のオーディオ技術を提供している。そこで、いくつかの技術を取り上げて、個別の楽器アプリを作ってみよう。 まず使ってみるのは、System Sound Serviceだ。おそらく、これが最も簡単な楽器アプリになるだろう。実現する楽器は、ベルにしてみる。つまり、鐘の音だ。この楽器を選んだ理由は、後で説明しよう。 System Sound Serviceの使い方 はじめに、System Sound Serviceについて説明しよう。これは、Audio Toolboxフレームワークが提供するサービスだ。警告音のような、短いサウンドを鳴らすために使われるものだ。目安としては、30秒以下のサウンドだ。iPhoneのバイブレーション機能も、このサービスからアクセス