気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 1月24日、第180回通常国会が召集された。首相の野田佳彦は施政方針演説を「決断する政治」で切り出し、そして締めくくった。東日本大震災からの復興、税・社会保障の一体改革、TPP交渉と、目の前には日本の将来を左右する喫緊の難題が横たわっている。にもかかわらず、この国では決められない政治が続いている。 問題の所在は政策以前にある。国家の基本的な意思決定すら果たせない現状だ。1990年代の冷戦終結・バブル崩壊から、戦後国家を長く支えてきた自民党政権は動揺し、2009年に歴史的な政権交代が実現した。だが、漠然と期待を集めた民主党政権は迷走を続け、日本政治の閉塞感は高まっている。民主党の政権担当能力、そして指導者の資質欠如といった要因もたしかにあろう。