私たちが歩いている地面の下にある地層は、ふだん見ることができない。けれども博物館で地層断面を見るたびにその層の美しさに見惚れていた私は、カジュアルなかたちで地下の再現ができたら、と常々妄想を膨らませていました。 そこで今回、「食べられる地層」の制作にトライ。場所は都庁西隣にある新宿中央公園のおよそ地下80mまでのムースを作成し、現地にて試食会を開催しました。果たしてその味はいかに? 地面の下を覗いてみたい 私たちが踏んでいる地面の下は、およそ1000万年もの時間をかけて重ねてきた層で形成されている。その間に氷期や間氷期を繰り返し、ときには火山も噴火し、砂や土、礫が層となって、今日まで連綿と続いてきているのです。 そんな壮大な世界が自分の足下に広がっているかと思うと、実際に掘って地面の下を覗いてみたい気持ちがむくむくと膨らんできます。けれども何十メートルもある地下の世界は、スコップひとつ