パーティの流れの中で、もしくは、DJセットの流れのなかで、浮遊感のあるトラックが映える瞬間がある。例えば、真夜中のダンスフロアで意識を没頭していくようなモノトーンな時間帯を経たときや、野外で夜明けを迎えるときだ。そうした場面で解放感を演出したり、荘厳さを醸し出したりするなど、浮遊感のあるトラックが果たす役割は幅広い。怪しげな雰囲気のものから爽快な感じのもの、さらにはノスタルジックなものまで、浮遊感の印象はトラックによって様々だ。 その印象に大きな影響を及ぼしているのはパッドだろう。サウンドプロセッシングならではの特性であるテクスチャー変化を体現する音素材であり、コード進行やメロディ以外の深みを音楽に加えるパッドはエレクトロニック・ミュージックの醍醐味のひとつだ。堅牢なビートや極太ベースラインのように力強くオーディエンスの身体を突き動かすことは少ないかもしれないが、パッドはトラックの背後でじ
ちょっと遅くなりましたけれど、過日開催された樺山三英によるイベントというか講演に行ってきたことについて簡単にメモしておきます。 7/2(土)17:30~『ドン・キホーテ』再入門/ゲスト:樺山三英氏『ドン・キホーテの消息』出版記念 | Peatix ドン・キホーテの消息 作者: 樺山三英出版社/メーカー: 幻戯書房発売日: 2016/05/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る赤坂に新店舗を移した双子のライオン堂で樺山さんが講演をすると聞いて、しかも題材が『ドン・キホーテ』だったのでこれはと参加することにしました。 講演は新作『ドン・キホーテの消息』を刊行した樺山さんによるドン・キホーテの解説というかたちになっており、『ドン・キホーテ』の内容紹介から、これまでの受容の歴史を追い、そして現代において『ドン・キホーテ』をどう読むかということについて語ったもの
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