第1回ではIT資産管理におけるソフトウェア資産管理(以下、SAM)の位置付けと重要性について、第2回では、SAMの機能の中の、特にライセンス監査対策としての重要性について書いてきました。ところがそうは言っても、コストの掛かる新たな管理システムの導入に経営層/マネージャー層の承認をもらうことは簡単なことではありません。 誰もが取り組みの必要性を認めているにもかかわらず、実際には適切な取り組みがなされにくいSAM。そこで今回は、SAMの導入を承認してもらいやすくするためのポイントを、筆者のこれまでの経験を踏まえて幾つかご紹介します。 欧米とアジアにおけるITAMやSAMに関する意識の差 SAMに取り組むための稟議(りんぎ)の承認を得ることが、なぜ難しいのかを考えるに当たって、まず、日本におけるITAM(統合資産管理)やSAMに関する意識と欧米のそれとの差異について、少し触れさせてください。 日