逮捕以降、一貫して否認を続ける容疑者。弁護人には冤罪事件の専門家が選任された。事件の背景にはどんな問題点があるのか。報道を熟知するジャーナリストが警察とメディアの"共犯関係"を語る。 決定的証拠は幻だった魚住 容疑者の逮捕をきっかけに、メディアは連日のように「PCなりすまし事件」を報じてきましたが、ここへきて冤罪の疑いも出てきました。 これまで、容疑者が江の島にいるネコに首輪を取り付けている画像が決定的証拠だと言われてきた。しかし、容疑者の担当弁護士によれば、警察はその証拠を容疑者に見せないばかりか、その情報は「新聞が勝手に書いた」などと弁解しているようです(4ページ記事参照)。 青木 ひょっとすれば、裁判まで『隠し球』として取っておくつもりかもしれませんね。 魚住 ただ、少なくとも今の段階では、容疑者はやっていない可能性があるという前提に立って報道をしなければならないはずです。しかし、記
