19世紀後半から始まった初期の交流発電では、蒸気機関や水力などの発電機の設計上の都合により、さまざまな周波数が使われていた。例えばイギリスのコベントリー市では、1895年に始まった独自の87Hz単相配電システムが、1906年まで使用されていた[1]。 現在のように世界が50Hzと60Hzにまとまっていった理由についてははっきりしたことはわかっていないが、ヨーロッパで市場を事実上独占していたドイツのAEGが50Hzを採用し、アメリカで交流を供給していたウェスティングハウス・エレクトリックが最終的に60Hzを採用したことにより、事実上の標準となっていったとされる[2]。 日本の電力系統 230 V / 50 Hz(青)、120 V / 60 Hz(赤)の波形 日本国内には、交流電源の周波数について、東日本の50ヘルツと西日本の60ヘルツ(hertz; 以下、Hzと表記)の相違がある。ひとつの国