最初に工藤さんに会ったのは、今年6月に開かれた教育NPO「FutureEdu Tokyo」(竹村詠美、吉川まりえ共同代表)主催の公開討論会でのこと。その会場が麴町中学校だった。 パネリストの一人としても登壇した工藤さんは、「今の学校教育の問題は、学習指導要領を神様のように敬っていること」と発言した。公立校の校長らしからぬ歯に衣着せぬ物言いに、思わず身を乗り出した。「学校の宿題や定期テストを全廃」「固定担任制もやめた」と聞いて、さらに驚いた。公立中でそんなことができるのか。 麴町中学校。創立は1947年。2012年に新校舎が竣工した 民間出身の校長なのかと思ったが、経歴を調べてみたらそうではなかった。2014年に校長として麹町中に赴任する前は、新宿区や東京都の教育委員会でも働いていた。興味をもって学校に通い、改革の狙いやその原動力について話を聞いた。 ■学校は「社会に出るため」にある 工藤さ
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