佐川一政氏の弟・純さん(撮影/西岡千史)この記事の写真をすべて見る 神奈川県内の病院に入院している佐川一政氏。映画『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』は、7月12日からヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開予定(写真は配給会社提供) パリに留学中の32歳の日本人男性が、恋心を抱いていたオランダ人女性を射殺、肉体の一部を食べた──。1981年に起きた前代未聞の「パリ人肉事件」は、世界を震撼させた。加害者の名は、佐川一政。女性の遺体を遺棄していたところで逮捕された。 【入院中の佐川一政氏の最新写真】 猟奇的な事件が発覚した直後から、家族のもとには報道陣が殺到した。その対応をしたのが、当時、大手広告会社に勤めていた弟の佐川純さん(68)だ。父は会社を辞めざるを得なくなり、純さん自身も一時休職に追い込まれた。 事件はこれだけで終わらなかった。佐川氏はフランスでの精神鑑定で、犯行時は「心神喪失