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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (13)

  • 航空事故とフォーク定理 - himaginary’s diary

    今回の羽田の航空事故を巡り、事故の刑事責任の追及が自動車事故などに比べて緩やかなのはやはり納得できない、という声と、今後の安全性のためにはそれが当然、という現在の慣行を支持する主張が改めて持ち上がり、議論になっている。現在の慣行については、その日米比較を行ったこちらの服部健吾氏の論文が参照されることが多いようだが、同論文では現在の慣行を支持する論拠として、「萎縮効果(chilling effect)」が一つのキーワードになっている*1。そこで「chilling effect accident criminalize」で検索を掛けてみたところ、Flight Safety Foundation*2のPresident兼CEOのHassan Shahidiが2019年5月17日に書いた「Criminalizing Accidents and Incidents Threatens Aviatio

    航空事故とフォーク定理 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2024/01/09
    善きソマリア人の法と根本は一緒で、積極的に介入するより傍観してた方がマシ、という行動原理に傾かないようにはすべき。ただ、ミスではなく、悪徳(手抜きや子供に操縦させるなどの過失)かどうかは問われていいよ
  • インフレ税は本当にあるのか? 中産階級と超富裕層にはない - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている(関連記事)。原題は「Is There Really an Inflation Tax? Not For the Middle Class and the Ultra-Wealthy」で、著者はEdward N. Wolff(NYU)。 以下はその要旨。 One hallmark of U.S. monetary policy since the early 1980s has been moderation in inflation (at least, until recently). How has this affected household well-being? The paper first develops a new model to address this issue. The inflation tax on income is d

    インフレ税は本当にあるのか? 中産階級と超富裕層にはない - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2023/10/23
    中産階級ってのは「金を借りられる」階級だからな。
  • 利上げ時のインフレと失業率には因果関係はあるのか? - himaginary’s diary

    という点についてオリビエ・ブランシャールとリカルド・ライスが議論している。具体的には、利上げでインフレを下げる際に失業率が上昇するのは副作用に過ぎず、失業率上昇という経路を通じてインフレが低下するわけではない、とリカルド・ライスがデビッド・ベックワースとの対談で述べ、その言葉をベックワースがツイッターで紹介したところ、ブランシャールが反応して以下のようにツイートしている。 Dear Ricardo, I am puzzled. For me, the increase in unemployment is causal, not a side effect, for inflation. Do you mean to say that, if we could avoid the side effect, we could decrease inflation without higher

    利上げ時のインフレと失業率には因果関係はあるのか? - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2023/08/19
    ん?副作用で必ず失業率が増加するなら因果関係はあるんじゃない?失業率が上がることによってインフレ率が下がるとは言えない、と言ってるだけで。まあその副作用が起きないことがあるのかもしれんけど
  • イベルメクチン問題が教えてくれること - himaginary’s diary

    Scott Alexanderという有名ブロガー(cf. Slate Star Codex - Wikipedia)によるイベルメクチンのCovid-19への効果のメタ分析をタイラー・コーエンが推奨している。日語記事では既にgigazineがその概要を紹介している。 そのブログでアレキサンダーは、イベルメクチンの効果に関する研究をまとめたサイトを次のように賞賛している。 Any deep dive into ivermectin has to start here: This is from ivmmeta.com, part of a sprawling empire of big professional-looking sites promoting unorthodox coronavirus treatments. I have no idea who runs it - th

    イベルメクチン問題が教えてくれること - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2021/11/24
    これは面白い話だな。面白がってて良いのか微妙だが、「とにかく効くと言う話があるんだから投与すればいいのに」と言う向きに読んでみてほしい。
  • ベトナムの低予算COVID-19対策の成功 - himaginary’s diary

    について論文が書かれ、著者の一人Hong Kong NguyenがProject Syndicateにその概要を寄稿している(H/T Mostly Economics)。以下はそこからの引用。 Perhaps most remarkably, unlike South Korea, which has spent considerable funds on aggressive testing, or Singapore, which has established strong epidemiological surveillance, Vietnam has followed a budget-friendly approach that has proven equally effective. Despite expectations of high rates of transm

    ベトナムの低予算COVID-19対策の成功 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2020/04/13
    統制が取れている。感染を防ぐ2大要素は統制力と嘘を吐かないことに今の所感じるが、そうすると日本の特異性が不思議
  • オバマケアは学部生レベル - himaginary’s diary

    マンキューが、Uwe ReinhardtのVOXインタビュー記事にリンクしている。Reinhardtによると、オバマケアの医療保険の取引所(マーケットプレイス)は既に死のスパイラル*1に嵌っており、完全な崩壊に向かっているという。インタビュアー(Sarah Kliff)は、マーケットプレイスを研究している人の中でこの意見は少数派、としつつも、主流派からまったく外れているわけでもない、と解説している。 以下は同記事のReinhardtの発言からの引用。 I always joke about it like this: If you got a bunch of Princeton undergrads to design a health care system, maybe they would come up with an arrangement like the marketpla

    オバマケアは学部生レベル - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2016/08/28
    加入義務が緩くてかつペナルティが少ない制度ってのが苦しいね
  • 合理的政治人としての岸信介 - himaginary’s diary

    年末年始に何となく手元の岸信介に関するを幾つか*1眺めていたら、この人は基的に、一般に思われているような単なる権力志向の右翼政治家ではなく、所与の前提下で最適な政治解決策を求める、という、ある意味非常に学校秀才的な合理的行動を取る人だったのではないか、という気がしてきた。ただしその際、目的至上主義に走る余りルールを枉げることも辞さず、というスタンスが色々問題を呼んだように思われる。 以下、そうした観点から彼の行動を簡単にまとめてみる。 満州 満州国が建国されたという前提下で、最適な経済の仕組みを策定 「出来栄えの巧拙は別として、ともかく満州国の産業開発は私の描いた作品である」という有名な台詞にあるように、官僚の枠を超えて自由に腕を振るった 戦時経済 戦時経済という前提下で、最適な経済の仕組みを策定 場合によっては上司たる小林一三大臣との衝突も辞さず 人もその時は官僚としての振る舞いを

    合理的政治人としての岸信介 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2014/01/07
    僕も最近本読んだけど、安保改定の時は結構すごかったみたいね。
  • オバマケアと財政・ある例え話 - himaginary’s diary

    一昨日のエントリで、Charles Blahousのメディケアに関する「勘違い」をケビン・ドラムが分かり易い比喩で指摘している、と書いた。今日はその例え話を紹介してみる。 ある父親と息子の家庭。父親は政治ブログという仕事で月に100ドル稼いでいる。息子はレモネード売りのバイトで月に10ドル稼いでいる。息子はバイト代で漫画を買い、残りは父親に渡す。父親はその見返りとして借用書を息子に渡す。現在、息子の持つ借用書は25ドルになっている。父親は息子から貰った金を疾うに使い切っている。 1月。息子は欲しい漫画が新たに出てきたので、月に15ドルを漫画購入に費やすようになる。その購入費はバイト代を超えているので、足りない分は父親の借用書を現金化して賄う。それが3ヶ月続く。その間、父親が事や医療やその他生活必需品に費やせる金は95ドルとなる。 3月。息子は借用書が残り10ドルになっていることに気

    オバマケアと財政・ある例え話 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2013/10/15
    父親か息子かどちらが借金をし始めると話が変わってきそうな譬え話。
  • 世界を良くするためにできる最も重要な一つのこと - himaginary’s diary

    新年明けましておめでとうございます。 表題の件についてシャシ・タルールが書いたProject SyndicateをMostly Economicsが紹介している。その設問(What is the single most important thing that can be done to improve the world?)への答えは次の2語で表わされるという:「educate girls」。即ち、女性を教育すること、とのことである。 これについてタルールは以下のように説明している。 It really is that simple. No action has been proven to do more for the human race than the education of female children. Scholarly studies and research p

    世界を良くするためにできる最も重要な一つのこと - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2013/01/03
    「6年以上の教育を受けた女性は、子供に予防接種を受けさせたり、水を沸騰させることから手を洗うことに至る衛生的な習慣の重要性を認識する際に、医者からのアドバイスをより受け入れる。」そうあってくれ。
  • 人類史上最も無謀な政治的実験 - himaginary’s diary

    インドの歴史家Ramchandra GuhaがThe New Republicの書評記事で自国のことをそう評している(Mostly Economics経由の Chris Blattman経由)。 THE REPUBLIC OF INDIA is the most reckless political experiment in human history. Never before was a single nation constructed out of so many diverse and disparate parts. Partitioned at birth on the basis of religion, India now has almost as many Muslims as the Muslim homeland of Pakistan. It has more

    人類史上最も無謀な政治的実験 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2012/07/29
    なんか、明治から昭和、を想起させるな。
  • 我々は欲しいデータではなく手持ちのデータで戦わねばならない - himaginary’s diary

    28日エントリに、稀にしか起きないイベントについて確率を論じることの無意味さを指摘するコメントを頂いたが、そうした議論とつながっていなくもないテーマがアンドリュー・ゲルマンのブログで扱われていた。ただし書いたのはゲルマンではなく、ローレンス・バークレー国立研究所の物理学者Phillip “Phil” Price。 そこで彼は、何らかの推計において、完全にランダムなサンプルはまず手に入らないので、取りあえず入手可能なサンプル=便宜的標(convenience sample)で推計した結果を一般化するのは常識の部類に属すると思っていたが、そうではなかった、という愚痴をこぼしている。具体的には、あるテーマについてそうした便宜的標で推計を行ったところ、その結果から何らかの結論を導き出そうとする行為は完全に誤りである、とポスドクに強硬に抗議された、とのことである。 同エントリでPhilは、似た話

    我々は欲しいデータではなく手持ちのデータで戦わねばならない - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2012/05/02
    という場合と十分なデータの中のハズレ値を無視するな(という難癖)という話が混同されたりするのがなんとも言えないことはあるな
  • ちきりん氏の分析は妙ちきりん? - himaginary’s diary

    おちゃらけ社会派を自称するアルファブロガーのちきりん氏の様々な分析は、はてな界隈で多くの注目を集めているが、その中でも「正社員ポジションはどこへ?」と題された昨年8月3日エントリは、自身最高数の約800のはてブを集めている。 確かにその分析内容は面白く、これが当ならば若者の正社員の座が中高年に奪われているというのが素直に納得できる。 だが、はてブの中には、分析への称賛の声に混じって、少数ながら統計数字の扱い方への疑問の声も見られる。その中でもstaebchen氏は、「25〜34歳の正規雇用を調べたら88年→07年で55万人増加してる」と指摘しており、この20年の間に35歳未満では正社員が239万人減った、というちきりん氏の分析と一見矛盾する結果を提示している。 この矛盾を解く鍵は、ちきりん氏が35歳未満の中に24歳以下の年齢層を含めている点にある。故意かどうかはわからないが、ちきりん氏は

    ちきりん氏の分析は妙ちきりん? - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2009/06/04
    当時、そっち側ではなく反対側が気になってエントリ書いた。http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20080807/p3
  • ブラック・スワンなんか怖くなくなる10の方法 - himaginary’s diary

    ナシーム・ニコラス・タレブが、ブラック・スワンに振り回されない世界を作る10の原則を提示している(Economist's View経由)。 脆いものは小さなうちに壊せ Too big to failの事態に陥るのを避ける。今の経済の仕組みでは、最もリスクが高いもの、即ち最も脆いものが最も大きくなってしまう。 損失を社会に押し付けて利得を民間が得る仕組みはNG それは資主義と社会主義の最悪の組み合わせ。1980年代のフランスでは社会主義者が銀行を乗っ取ったが、2000年代の米国では銀行が政府を乗っ取った。シュールな世界だ。 救済が必要なら国有化すべき。救済無用の存在は、自由で小さくリスクに耐えられる主体となるべき。 目隠ししてバスを運転して(ぶつけた)人たちに新しいバスを与えるな 大学、規制当局、中央銀行、政府、経済学者のいる各種機関が失敗を犯した。 「インセンティブ」ボーナスを受け取る人

    ブラック・スワンなんか怖くなくなる10の方法 - himaginary’s diary
    NOV1975
    NOV1975 2009/04/09
    報酬と処罰のセットはある程度は必要かもしれないけど評価は困難だよなあ。
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