秋田公立美術大(秋田市)、札幌保健医療大(札幌市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)の関係者は、この1週間、生きた心地がしなかっただろう。とんだ災難に巻き込まれたものだ。 事の発端は11月2日(2012年)。文科相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」は1日、上記3大学の開設を認める答申を出した。 「不認可処分するとは伝えていない」 ところが、田中真紀子文科相は2日に「今の設置認可の仕組みの下では認可できない」と発表した。副大臣ら政務三役らは事前に知らされておらず寝耳に水だった。3大学は当然のことながら猛反発した。 野党などからも、手続き無視の田中文科相の手法に批判が出た。そこで、田中文科相は6日、新しい基準で3大学を再審査すると、方向転換した。これは、文科省官僚の入れ知恵だろう。というのは、同時に、文科省官僚から、「不認可の処分はしていない」という説明が流れてきた。田中文科相は「認可できない」