8月に急逝した沖縄県の翁長雄志(おながたけし)前知事の県民葬が9日、出身地で市長も務めた那覇市で営まれた。県民や菅義偉官房長官、衆参両院議長ら計約3千人が参列し、任期途中での死を悼んだ。基地問題で対立を続けた菅氏のあいさつに対しては参列者から「帰れ」などと怒声が上がった。 県民葬は県や県議会などの主催で、昨年7月の大田昌秀元知事以来4人目。会場の県立武道館の2400席は埋まり、入りきれなかった人たちは、館外に置かれたモニターを見守った。 翁長氏の後継として9月の知事選で初当選した玉城デニー知事(58)は「県民が自ら持ってきたわけではない『基地』を挟んで『経済』か『平和』かと、常に厳しい二者択一を迫られてきた沖縄の現状に終止符を打とうとした。我々県民は遺志を引き継いで、子どもたちに平和で豊かな誇りある沖縄を託せるよう、一丸となって努力し続けることを誓う」と弔辞を述べた。 一方、米軍普天間飛行