ゲームの再定義競争 日本人の悪い癖は、市場規模など目に見える量的指標が出る前は、どんなに質的に重要な変化であっても見ようとせず、しかしいったん量的な変化が起こると今度はそれを絶対視してしまうことだ。この癖が、ゲームの定義をめぐってグローバルに展開されている「再定義競争」の足かせになってしまう。 10年前、米国や韓国からオンラインゲームが出されたとき、ビデオゲーム市場の1割に満たないことから、取るに足らないという意見が根強かった。あくまで韓国で流行っているものであって日本では根付かないという認識だ。 しかしながら、オンラインゲームのインパクトは、プレイ前にゲームソフトを購入する消費スタイルを変え、ネットワーク上で他人とプレイする利用スタイルを打ち出す、ゲームの新定義にあった。その質的な変化は、一度始まってしまうと元には戻せない。いまやPS3やXbox360でも、プレイ後のアイテム課金が行われ