ウナギの遡上途絶えた?三方五湖 日本海の分布域縮小か 絶滅が心配されるニホンウナギの棲息地の1つ、福井県の三方五湖やそこから日本海に注ぐ河川では近年、稚魚のシラスウナギの遡上(そじょう)が途絶えているとみられることが東京大や福井県海浜自然センターのグループによる調査で14日、明らかになった。 研究グループの海部健三・東京大特任助教は「この水系だけでなく、分布の北限に近い日本海でニホンウナギの棲息域が縮小している可能性が高いことを示している」と指摘、詳しい調査の必要性を訴えている。ニホンウナギは環境省が絶滅危惧種に指定したが、シラスウナギの遡上に関する科学的なデータは少ない。 グループは、福井県の早瀬川で2010年の1~7月、シラスウナギが遡上しやすい新月の夜に計7回、捕獲調査を実施した。過去にはシラスウナギの遡上が確認されていたが、調査で1匹も捕れなかった。 早瀬川の上流にある三方