ブックマーク / www.um.u-tokyo.ac.jp (1)

  • ブラウン運動

    アインシュタインの2つの論文により、私たちの世界に対する見方は一変した。宇宙の果てや運命を支配する相対論、ミクロの極限へと向かう量子論により、時空のデザインが私達の前に広がったのだ。 しかし、相対論というマクロの世界と、量子論というミクロの世界のはざまの世界を私達は理解したのだろうか。はざまの世界は絶え間ない「ゆらぎ」にさらされる世界でもある。たなびく雲、風に舞う一片の雪、そして生まれては逝く生命、このような世界を語る言葉を物理学は持っているのだろうか。まさに、アインシュタインの言ったように、知れば知るほど分からないことの多さを知らされるのだ。だが、アインシュタインはそこに第3の扉を用意していた。他の論文に比べて、一見地味に見える3つめの論文、ブラウン運動の論文は「ゆらぎ」の世界へ私達をいざなう扉でもあった。ブラウン運動は、粒子の運動である。例えば、たなびく雲を思い出してみよう。雲は、

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