→紀伊國屋書店で購入 「私たちの社会の希望のために」 3月11日以降、メディアを中心とした周囲の環境があまりにも騒々しいため、なかなか落ち着いて読書できない。それでも、気分を落ち着かせることが大事なのだと自分に言い聞かせて、テレビやネットを見る合間に、あれこれと本の頁をめくり、実は相撲の本の書評を準備していたのだが、どうしてもブログ形式の書評欄にこの日付で平静さを装った文章を書きつけておく気にならない。そこでやはり、災害に関わる本書を最近読んで感銘を受けたところだったので、そちらを紹介しておく。すでに柄谷行人が朝日新聞(2月6日)で勘所を押さえた書評を書いているので、ここでは取り上げないつもりだったのだが、こういう事態のなかもう一度紹介しておくことも無意味ではないだろう。 大地震、大洪水、巨大テロなどの大きな災害が起きた後、人々の間には集団パニックが起き、誰もが他の人を踏みつけにして生き延