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ブックマーク / caprice.blog63.fc2.com (15)

  • きまぐれな日々 「土建国家」をどう作り変えるか(井手英策氏の論考より)

    よく「株価は景気の先行指標」だと言われるが、全然そんなことないなと思わせるのが昨今の株高だ。財務相の麻生太郎が「まだ何もしていないのに」と言ったという。麻生太郎らしい率直な物言いとも言えるが、麻生が財政出動派であることとも関係しているのではないかと私は思った。 つまり、麻生太郎としては、財政出動をした結果景気が刺激され、その結果株価が上がるのだったら納得できるのだろう。現実はそうではなく、アベノミクスとやらが喧伝されただけで株価が上がっている。それ見たことかと「りふれは」が勢いづくかもしれない。彼らの中には、財政政策など効果は薄い、金融政策こそ効くのだという「小さな政府」信奉者が少なからずいて、こういう人たちを指して「上げ潮派」というのだと私は勝手に理解している。上げ潮派の代表的な文化人は竹中平蔵と高橋洋一であり、言わずとしれた小泉純一郎内閣の閣僚及びそのブレーンである。麻生太郎の声が小さ

  • きまぐれな日々 最悪の結果となった衆議院選挙。今後の活路を見出すために

    第46回衆議院選挙はマスメディアの予想をも上回る最悪の結果になった。 自民党は294議席を獲得する圧勝で、30議席の公明党と合わせて全議席の3分の2(320議席)を上回る議席を獲得した。 一方、前回(2009年)の衆議院選挙で勝利した民主党(57議席)、国民新党(1議席)、社民党(2議席)、それに事実上民主党から分かれた政党と言って良い日未来の党(9議席)の4党が惨敗した。 年末には第2次安倍晋三内閣が発足する見通し。惨敗を喫した民主党の野田佳彦は代表辞任を表明した。 今回の選挙では、自民党の大勝もさることながら、失速するかと思われた日維新の会への支持が意外にも強く、全体で第3党となる54議席を得た。維新の会は、自民党をも上回った近畿ブロックのみならず、全国的にも人気が凋落した民主党と互角以上に渡り合い、比例区に限っては第2党に躍り出た。恐るべき結果である。 一方、選挙前には民主、自民

  • きまぐれな日々 日本の右傾化の転換点になる衆院選の投開票日を前にして

    いよいよあと6日後には衆議院選挙の投開票が行われるが、既にマスメディアの情勢調査が一致して自民党の過半数超えを予想している。これが覆る可能性はほとんどなく、月の後半には第2次安倍晋三内閣が発足することは九分九厘間違いない。朝日新聞を初めとして大手マスコミは「政権の枠組が焦点」と書いているが、それは2009年の政権交代以前の自公連立政権になるだろう。それは、来年の参院選をにらんでの各党首脳の思惑からしても当然のことだ。 自公が過半数割れするならともかく、自民党が単独過半数であれば、民主党をはじめ日維新の会などが連立してもキャスティングボートは握れず、来年の参院選で連立与党として批判されて票を減らすだけだからである。公明党の場合は固定票に支えられた政党なので、その種のデメリットはなく、自民党と組んだからといって参院選で不利になることはない。だから、第2次安倍内閣は以前と同じ自公連立政権となる

  • きまぐれな日々 石原慎太郎批判は河野洋平の言葉で十分

    先週の政治関係のニュースでもっとも注目を集めたのは、石原慎太郎が突如として東京都知事を「投げ出した」一件であり、石原は同時に新党結成に言及した。 正直言ってこの件を取り上げる記事を書くのは全く気分が乗らない。5年前の安倍晋三の「政権投げ出し」よりひどい石原の「都政投げ出し」(なぜなら、安倍の場合はまだ「潰瘍性大腸炎」の影響もあったが、石原の場合はそれさえもないからだ)を批判する視座もろくすっぽマスコミは持たない。そんなマスコミの「第3極」報道は極めて不快である。 石原やマスコミに対する不快感を代弁してくれたのは、昨日(28日)のTBSテレビ『サンデーモーニング』における河野洋平のコメントだった。ネトウヨが河野洋平の発言を文字起こししたブログ記事から引用する(但し表記を一部変更し、元記事にある強調文字は使わなかった)。 僕はね、あの辞職の記者会見を聞きましたけどね、もう非常に不愉快でしたね。

  • きまぐれな日々 安倍晋三「長期政権」の悪寒/左派内から崩れる「護憲論」

    産経新聞とFNNの世論調査で、安倍晋三新総裁が就任したばかりの自民党の政党支持率が大きく伸び、橋下徹の「日維新の会」の支持率が大きく低下したとの結果が報じられた。 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121008/stt12100811450000-n2.htm (リンク切れの場合、『kojitakenの日記』を参照) この世論調査結果によると、自民党の支持率は9月1,2日調査時の21.7%から、10月6,7日調査時には実に10.4ポイントも上げて32.1%になった。一方、橋下「維新の会」の支持率は、同じ期間に23.8%から9.6ポイント下げて14.2%となった。 要するに橋下「維新の会」の支持率低下分をまるごと安倍自民党が持って行った形である。「維新の会」の高支持率がどういう人たちに支えられているかがよくわかる話だ。 読売新聞の世論調査でも、ど

  • きまぐれな日々 谷垣禎一総裁再選は絶望的、浮上する安倍、朽ち果てる小沢

    小沢新党「国民の生活が第一」など中小野党が出した参院の問責決議案に自民党が乗って可決したことは、民主党の野田佳彦(「野ダメ」)首相に解散を先延ばしする口実を与えただけだった。自民党の総裁選の日程が決まると同時に、谷垣禎一総裁は「死に体」となった。 当ブログの「天敵」安倍晋三が出馬の意向を表明し、同じく出馬が報じられている石破茂が安倍晋三と連携を模索していると伝えられる中(これは多分実現するだろう)、谷垣禎一の出身派閥の長である古賀誠や森喜朗(シンキロー)ら長老連は、谷垣禎一を見限って石原伸晃に乗り換えようとしている。総裁選にはその他に安倍晋三の属する派閥の長である町村信孝が立候補に意欲を見せている。 騒がしさを増す自民党総裁選とは対照的に、それに先だって行われ、総理大臣に直結する与党・民主党の代表選には閑古鳥が鳴いている。旧小沢派の山田正彦やリベラルの会の平岡秀夫らが対抗馬の擁立を模索する

  • きまぐれな日々 「『右』も『左』もない脱原発」は支持されていない

    候補の得票率は47.6%、飯田候補の得票率は35.0%だった。 この結果をどう見るか。「無風が当たり前の保守王国を揺るがせた」という評価もあるが、風を起こしきれなかったといえるのではないか。 特に気になったのは、「大阪維新の会」の橋下徹大阪市長の応援はなかったとはいえ、飯田陣営が「維新のDNA」「山口八策」など、橋下を連想させずにはおかないキャッチフレーズを掲げたり、「減税日」を率いる河村たかし名古屋市長が飯田候補の応援に駆けつけたことだ。 橋下徹や河村たかしといえば、「小泉純一郎よりどぎつい」と評される、強烈な新自由主義イデオロギーを振りかざす政治家である。橋下は「バサーッと切る」が口癖で、「文楽バッシング」「楽隊バッシング」などで大衆に媚び、大阪府知事就任早々、府立学校の派遣職員切りを断行したことからも明らかなように、「まず弱者から切っていく」獰猛かつ酷薄な政治家であることは言う

  • きまぐれな日々 大新聞の「決められない政治脱却」大合唱に橋下徹の黒い影

    それに気づいたきっかけは金子勝氏のTwitterだった。 https://twitter.com/masaru_kaneko/status/213671421409366016 大手メディアの社説やコメンテーターが「決められない政治」脱却を大合唱。若者の非正規雇用化や家族の解体でもたない社会保障制度はそのまま、自民党の国土強靱化法案を批判せずに社会保障をバラマキと言い、なし崩しの原発推進も肯定。逆戻りしても日の未来はない。変われない政治が問題なのです。 6月16日付朝日新聞社説を見てみると、タイトルが「修正協議で3党合意―政治を進める転機に」となっており、文には「この合意が『決められない政治』を脱する契機となることを願う」、「なぜ『決められない政治』に陥ったのか。それは、政治家が厳しい現実と向き合うことから逃げてきたことが大きい」といった文章が並ぶ。 他紙も、毎日「『決める政治』を評価

  • きまぐれな日々 なし崩し原発再稼働と「40年超運転」を目指す「野ダメ」

    「野ダメ」こと野田佳彦首相が8日、大飯原発再稼働の方針を表明した。昨日(10日)放送されたTBSテレビ『サンデーモーニング』では、野田首相が就任した時から規定の方針だったのではないかとか、再稼働を明言することがリーダーシップだと勘違いしているのではないかなど、司会者やコメンテーターたちからさんざんな非難を浴びていた(昨日は悪名高い原発推進派の寺島実郎は出演していなかった)。 しかし、金子勝氏のTwitterを見ると、『サンデーモーニング』のような番組はむしろ例外で、「大飯再稼動問題は国民的関心事なのに多くの番組も回避」しているのだそうだ。 再稼働そのものにもまして問題なのは、野田首相が「原発政策の道筋を示していない」ことだ。たとえば朝日新聞編集委員(元論説委員)の竹内敬二記者は、「すべての原発を動かさないのも、多くの原発をなし崩しで再稼働するのも現実的ではない」とする立場をとるが、「事故の

  • きまぐれな日々 マスメディアが作る「橋下ファシズム」&片山さつき批判

    昨年秋以来週1回更新を原則としている当ブログで取り上げる題材は、専ら大阪市長の橋下徹をめぐるものばかりになっているが、橋下に関する状況で私が「気持ちが悪くてたまらない」と思うことがある。 それは、多くの人々の「沈黙」である。人々は橋下について何も語ろうとしないのだ。人一倍関心を持っていながら。なぜそう断定的に書くかというと、ほぼ毎日更新している『kojitakenの日記』において、他のいかなる話題を取り上げた記事と比較しても、橋下について書いた記事のアクセス数が多くなるからだ。えっ、こんなつまらない記事がアクセスされるの、と驚いたことも数知れない。 今では小沢一郎関連の記事は典型的な「不人気記事」だし、原発問題について書いた記事もアクセス数は頭打ちだ。それなのに橋下について書いた記事ばかりアクセス数が伸びる。それくらい、みんな橋下に注目しているのだ。 そのくせ、橋下についてなかなか旗幟を鮮

  • きまぐれな日々 橋下へと「草木も靡く」流れに抗え

    皆様のお住まいの地域では日はご覧になれただろうか。私の住所では薄雲がかかっていたが、観察用のグラスで金環日が観察できた。太陽が欠け始めた6時台にはえらく晴れていたが、その後いったんやや厚い雲に覆われて太陽が見えなくなったあと、雲が薄くなって、金環をかなりはっきり観察することができた。 だが、ブログ記事は今日もいつもの無粋な橋下ネタで行く。更新頻度がめっきり少なくなった当ブログだが、今年に入ってから橋下徹の批判ばかりしている。政治に関するニュースの主たる関心事が橋下をめぐることばかりだからだが、それは橋下が次から次へと仕掛けをしてくるからでもある。一昨日には関西広域連合の会合で「原発の『ピーク時限定』再稼働」とやらを「提案」して呆れさせた。リンク先の日経新聞記事の見出しは、「大飯原発、橋下市長が夏だけの再稼働案に言及」となっているが、公開されたばかりの時には、「大飯原発、橋下市長がピーク

  • きまぐれな日々 「家庭教育支援条例案」が潰れても止まらない橋下徹の暴走

    連休後初、11日ぶりの更新になる。連休直前には「小沢一郎裁判」で無罪判決が言い渡され、連休後には指定弁護士が控訴する一件があったが、いずれもいっとき議論されただけに終わり、政治の問題に関しては、大阪市長の橋下徹と原発再稼働の2件がもっぱら注目を集めている。 原発に関しては、5月5日に北海道電力の泊原発3号機が定期点検のために運転を休止し、ついに42年ぶりに国内で稼働している原発が1基もなくなった。その直前、「小沢裁判」の判決のあった4月26日、大阪市長の橋下徹は、市役所で報道陣に「節電に住民支持がない場合は原発再稼働を容認する」と語り、同日行われた関西広域連合の会議では「節電新税」を提案した。「節電に取り組む企業への奨励金の財源として、関西の住民に1か月千円程度の新税を課す」というものだ。後者について、佐藤優が「橋下総理誕生を支持する」とした文章を寄稿したのと同じ『週刊文春』5月17日号で

  • きまぐれな日々 橋下支持の中心は富裕層。湯浅誠は「反橋下」を鮮明にせよ

    4月13日付朝日新聞に掲載された湯浅誠インタビューに対する言及がネットで少ないのを意外に思った。この記事を朝日新聞は無料配信していないが、ひところなら湯浅誠の一挙一動は大きく注目されたものだ。ネットでもよく「リアルで湯浅誠に会った」と自慢している人たちがいた。その湯浅誠が朝日新聞のオピニオン面に大々的に登場したのだから、いくら朝日が無料配信していないといってももう少し話題になると思ったが、そうはならなかった。「反貧困」は一過性のブームに過ぎなかったのかと毒づきたくもなった。 ところが、意外な人間がこの湯浅誠インタビューの記事にいついた。橋下徹である。『kojitakenの日記』に取り上げたのだが、橋下はこんなふうにつぶやいた(Twitter3件。URLは上記『kojitakenの日記』の記事に示した)。 政策は中身より、実現するプロセスの方が重要。しかし日の識者は中身しか語らない。実現

  • きまぐれな日々 東電原発事故や白血病を「娯楽」として消費する人々の醜態

    「TPP」と「橋下徹」が話題をさらった11月が終わり、師走の12月となったが、今年の大きな出来事というと東日大震災とそれに伴う東電原発事故に尽きるだろう。しかし震災と原発事故の議論は先月はTPPと橋下の陰に隠れた形となった。 このあとは消費税増税が政治の焦点になって、TPPも橋下も人々の関心の外に去るのではないかと私は思っているが、それ以上に気になることがある。それは、東電原発事故が他ならぬ「反原発派」の間で「娯楽」として「消費」されるようになってきていることだ。 具体的に言えば、急性白血病に関する話だ。誰それが急性白血病で亡くなった、その人は東電原発事故後に福島入りしていた、などという話がネットで広まる。しかし、東電原発事故が起きてから9か月も経たない現在、不運にして白血病で亡くなられた方が罹患した原因が東電原発事故であることなど断じてあり得ないのだ。それらは「根も葉もないデマ」である

  • きまぐれな日々 いまや「チェルノブイリ」と比較される福島原発事故の深刻さ

    今朝(25日)の朝日新聞一面のトップは、「福島第一、レベル6相当」という見出しの記事だ。そんなことはアメリカやフランスの機関がとっくの前に言っていたし、朝日新聞でも竹内敬二編集委員が「今後チェルノブイリと比較して語られることになる」と書いていたのはずいぶん前のことだったが、23日にようやく原子力安全委員会がデータを出して、それに基づいて朝日新聞が「レベル6相当」とみなしたものだ。 asahi.comにも公開されたこの記事の「はてなブックマーク」を見ると、むう、朝日ってのがなぁ。仮に真実だとしても信憑性を損ねかねない。レベルの話は国内と海外の評価が違うらしいし。 などと書く、往生際の悪い人間がいる。 確かに朝日の記事は怪しい。ただ、それはブコメ主とは正反対の意味においてだ。以下asahi.comより引用する。 原子力安全委員会は、SPEEDI(スピーディ)(緊急時迅速放射能影響予測)システム

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