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ブックマーク / www.highriskrevolution.com (11)

  • 近代的なゲームミュージックの使い方::Colorful Pieces of Game

    意識し始めたのがこの数年(PS3/X360以降)で、ゲームロフトで論理的に教えてもらったことで、かつ結構、自分的に印象的だったのが「ゲームミュージックの使い方」だった。 日ではゲームミュージックと言われたら、例えばワールドマップなら、ある曲がずっとリピートしてなっている…そうドラクエの曲みたいなイメージが普通だと思う。 だけど、海外ゲームではこのやり口はアウトで「同じ曲をリピートで鳴らしてはいけない」ってことになっている。 つーか、少なくともゲームロフトの標準ガイドラインではそう書かれている。 じゃあ、どんな風に鳴らすのかというと… と、こんなふうに鳴らせ、と書かれていた。 まあ(2)~(3)のあたりには結構細かいテクニックがあるのだけど、基はこの流れ。 どうして、こんな風に曲を鳴らすのか? 理由は簡単で耳飽きするからだ。 コンソールゲームでも、最近は100時間・200時間なんてプレ

  • ホラーゲームの問題点::Colorful Pieces of Game

    むかーし電撃PSに書いた文章なのだけど、ホラーゲームについて、ある意味ホラー大好きな僕がずっと思っていることなので、前半部の歴史の部分を切り捨てた後半部を、少しブラッシュアップして載せておく。 ホラーゲームのテーマは当然「恐怖」。これが疑いもなく最優先される。 プレイヤーに怖さを味わってもらうことが最大の目標だ。怖くないホラーゲームなんてホラーじゃないし、やる価値もない。 これは誰もが納得するだろう。 お話の面白さとか、そういうのなんてのは、ともかく怖さがあってからだ。 ホラーと銘打たれているが、全然怖くはなく、でもお話は面白いなんてゲームがあったとして、これを「ホラーを味わいたい人が買うのか?」と考えれば、そう言い切るのも理解出来るだろう。 ところで、ほとんどのホラー(恐怖)映画は、一度見ると怖くなくなる。 恐怖の大半は「次になにが起こるか分からない」からで、何かが起こるか知っていれば、

  • 3Dスペースハリアーはとても素晴らしい移植だった::Colorful Pieces of Game

    M2の3Dスペースハリアー(3DS)に感激したので、ちょっとブログなど。 ただ、その前に… えーとFF13とFF13-2の話は、あんだけどーしようもないネタなのに完売しましたw もちろん人様の取り置きぶんとかあるんですが、まあ頒布出来る量はもうないってことで(;´∀`) さて。 1985年にアーケードに登場したスペースハリアーは1980年代後半のアーケード…いやそれどころかテレビゲームにとんでもなく大きな影響を与えたゲームだ。 衝撃的な可動大型筐体、当時としては驚異的な15ビットカラー(RGB555、32767色)、驚くような巨大キャラ、それを利用した擬似3Dグラフィックス、驚異的な速度感、さらにはPCMによる音声および華麗なFM音源の曲。 何をとっても、信じがたいレベルのゲームで、当時のあらゆるゲーム小僧と当時のプロの心を鷲掴みにした。 プロが? と思うだろうけれど、スペースハリアーが出

  • 西田氏の漂流するソニーのDNAを読んだ::Colorful Pieces of Game

    西田氏の漂流するソニーのDNAを(電子書籍版で)読んだ。 内容をざっとかいつまんで説明すると、PS1の登場前夜からPS3での失敗(大敗ではないにしても大成功でないのは確かだ)、そして平井社長に代わってからのソニーの行く末までを、稀代の天才ビジョナリスト久夛良木氏とSCEとソニー社の関係、さらにはストリンガー体制や平井社長の体制などを絡めながら描いただ。 なんかの作品がヒットしたときに出てくる、まるで資料性のない礼賛でも、またその逆で落ちたときに出る(やっぱり資料性のない)貶しでもなく、現在の目から見て、PS1の時代を歴史としてフラットに捉えつつ、かつ、これから先どうなるかについての話まで(ややソニー贔屓で)書いていて、とても面白いだと思う。 取材が緻密で正確な内容で資料性も高いので、ゲームマシンやゲーム歴史に興味がある人は、資料として手元に持っておくべき、"must"なの一つ

  • 天外Ⅱの戦闘システムについて(2)::Colorful Pieces of Game

    説明を始めると深入りして、面倒くさいから書きたくなかったのに、コメントで書かれてしまった上に「どうしてウィザードリィやドラクエがそういうシステムなのか?」を知らない人も沢山いることが、ツイッターとか見ていてわかった。 しょうがないので、話を一度前に戻して「なぜ、フェイズシステムなのか?」を解説するところから、今回は始めたい。 初代の(最近はクラシックというらしいけど)D&Dは、元々作った会社がTSRって有名なミニチュアール(フィギュアを使ったシミュレーションゲーム)だの、けっこーマニアックなボードシミュレーションを作っていた会社で、しかもD&Dは「ミニチュアールの戦闘ゲームにいろいろオマケのルールを付け足していったらRPGになりました」という代物なので、結構、戦闘がヘビーなゲームで、来は方眼紙の上にフィギュアを置いてプレイし、距離だのなんだのまでルール化されているゲームだった。 ところが

  • ゲームレビューについて(6/終)::Colorful Pieces of Game

    ようやく最後までたどり着いた。 ■ゲームレビューについて(1) ■ゲームレビューについて(2) ■ゲームレビューについて(3) ■ゲームレビューについて(4) ■ゲームレビューについて(5) 前回、アートと技術の両面を持つものを評価するシステムとして、スケートなどがあり、これは「テクノロジーを使った商品としてのゲーム」の評価に応用できるって話を書いた。 では、これらの競技の採点の「なに」がレビューに応用できるのか? なにより考え方。 これらの競技の採点の最大のポイントは「アートと技術を分離する」ことだ。 もちろん完全に分離できるわけではないので、常に問題がつきまとっているのだけれど「いかにアートなものを採点していくのか?」という考え方としてはとても役に立つ。 「わかりやすさ」を考えたとき、レビューの得点は必要だけど、その得点に採点基準や意味が取れなければ、誰にも役に立たない不幸なものになっ

  • 海外でのプロジェクトの進め方::Colorful Pieces of Game

    facebookに載せた文なんだけど、なんか人によっては嬉しいかなと思ったので、ちょっと書き直してブログにも載せておくことにした。 海外で一般的なゲームを作るときのプロセスについて。 自分が知ってる会社4つ、EA、UBI、TAKE2、ゲームロフトが全部こんな感じで進む(もしくは聞いて同じだと思った)ので、海外はこれがフツーなんだと思っている。 プロジェクトチームの構造などは、また別の話。 ちなみに僕は国内での仕事の最後はメディアワークス時代だ。 だから、最後に知っているのからですら5年以上経っているので、現在の国内でどういうプロジェクトの進め方をしているのかはよく知らない。だから、似たようなものなのかもしれない。 1)コンセプト・アプルーバル 簡単に書くと「このゲームを作りたい」という企画書を出して通すプロセス。 このプロセスで絶対に必要なものは以下のとおり。 ・機種 ・大雑把なゲームデザ

  • 誰にとっていいゲーム?::Colorful Pieces of Game

    僕の大嫌いな言葉に「いいゲームを作れば売れる」とか「面白いゲームを作れば売れる」って言葉がある。 どうしてこの言葉が大嫌いなのか? 何も考えずに読むと、正しそうに見えるくせに全く間違っていて、しかも有害な言葉だと思っているからだ。 どうして有害だと思うのか? これは質的には、作り手に向けて使われる形の言葉だけど、重要な要素がいくつか致命的に抜けているからだ。 まず、なにより最初に抜けてる要素は売れるってのはいったいどれぐらいなのか? だ。 この言葉、どれぐらい売れれば成功なのかについては、何も定義していない。 黒字ならいい? いやあ、違うだろう。こういう書き方をされるときには「ものすごく売れる」のが前提、つまり50万・100万といった単位だ。つまりいいゲームでないから、50万売れないわけだ。 いったいそんだけ売れるゲームが年間何あると思ってるんだ、と突っ込みたくなるが、さすがに50万は

  • ハドソン本出来た::Colorful Pieces of Game

    Re:ゼロから始める ゲームシナリオ ライトニング伝説 さよならハドソン ドラクエとFFと ToHeart 誰得ゲームライフ ときめきメモリアル の時代 イースI・II製作メモ ■頒布ページ■

  • ゲームは○×だけでも面白い?::Colorful Pieces of Game

    から話は始まる。 これを読んでウンウンと思った人は、まるで間違っている。 これは主に金のかかった(ムービーやグラフィックが華麗な)大作を貶すときに多用される「当に面白いゲームはグラフィックが○と×だけになっても面白い」という僕が○×理論と呼んでいるものの変形で、ゲームをプレイする人に非常に見られる俗論だ。 常々、どうかと思っていたので、簡単に反論を書いてみたい。 というわけで反論。 3Dカーレースは間違っても○Xだけでは出来ない。以上終わり。 エ? 簡単すぎる? じゃ、追加。 カーレースを例に挙げて、まずグラフィックス。 グラフィックの表現は非常に重要だ。トンネルに入ったとき目の認識が追いつかず視界が暗くなることや、外に出るときブルーミングで明るくなり、視界が失われるといったことは当然ゲームに影響を与える。これらはいわゆるHDR処理で、PS2程度のマシンでは非常に困難だ(出来ないわけでは

  • PCエンジン版R-TYPEのコト::Colorful Pieces of Game

    iphone版のR-TYPEをプレイして血管がキレそうになったとき思い出したPCエンジン版の話。忘れないうちにツイートしたのに付け加えてブログ化。 PCエンジン版のR-TYPE1/2は、当時のハドソンのエースプログラマの1人、和泉さんが率いていたチームが移植している。このチームはアーティストを一部入れ替えただけで、次にネクタリスを作った。 サブプログラマが2人いたんだけど、そのうちの1人は、ネクタリスの後で企画寄りに異動して、イース1・2の手伝いをして、さらにぎゃんぶらぁ自己中心派の管理をすることになり、その後もディレクターって名前で結構ハドソンのゲームに出ていたんだけど、今はナニをしているか知らない。けっこー仲良かったんだよね。 で、僕は、和泉さんチームが実質お休みでネクタリスの企画のためにいろんなSLGを研究していたとき、ちょうどハドソンに行って仕事を始め、フツーの人よりはボードゲーム

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