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ブックマーク / book.asahi.com (72)

  • 「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」書評 黒板の絵が動く、驚く創造の歴史|好書好日

    ミッキーはなぜ口笛を吹くのか アニメーションの表現史 (新潮選書) 著者:細馬 宏通 出版社:新潮社 ジャンル:新書・選書・ブックレット ミッキーはなぜ口笛を吹くのか―アニメーションの表現史 [著]細馬宏通 「世界で最初のアニメーション映画は」と始まる書は「愉快な百面相」という3分の作品を紹介する。黒板にチョークで描かれる数々の顔が変化してゆく、と。 著者によれば、それは米国で当時流行していたヴォードヴィル芸から来ているのだという。つまり芸人たちは寄席で黒板を使って素早く似顔絵などを描き、ひとつの線をまたたく間に別の意味に変化させて観客を楽しませていた。 そのネタは「チョーク・トーク」、のちに「稲スケッチ」と呼ばれたのだそうだ。今でも我々は日で似たネタを見る。スケッチブックを使って笑いを作っていく手法だが、元は19世紀末から存在していたのである。いや、ケーシー高峰の芸を思い出せば「チ

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  • コラム別に読む : 統計学を知る 佐藤俊樹さんが選ぶ本 - 佐藤俊樹(東京大教授・社会学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■どんな場合に使えないのか 統計は今、何度目かのブームにある。「最強」と謳(うた)うが30万部も売れ、一般の人向けのセミナーも好評のようだ。私も大学では1・2年生向けの統計を担当しているが、4、5年前から学生の数が急増して、教室と教員の手当てに毎年汗をかく。 「統計」の2文字には神秘的な魔力があるらしい。よく知らない人も、いやむしろ知らない人ほど変に持ち上げたりする。 ■ブームの切実さ しかし、今回のブームはもっと切実な中身があるようだ。今の私たちは、良い意味でも悪い意味でも、リスクとつきあって生きていかざるをえない。この数年で、そのことを痛いくらい経験させられた。 金融や市場の開拓だけでない。例えば「原発は絶対安全だ」と信じようとしたり、「減災よりも防災、防災よりも地震予知」と、リスクをリスクとして見ないようにしてきた。それがかえって大きな被害をうむことがある、と気づかされたのだ。そう

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  • http://book.asahi.com/booknews/update/2013080700013.html

  • 「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日

    少女と魔法 ガールヒーローはいかに受容されたのか 著者:須川 亜紀子 出版社:NTT出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政 少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか [著]須川亜紀子 日の魔法少女物アニメ番組は、過去40年以上にもわたり放映されているという。少女メディア文化において、これは世界的にも稀(まれ)なケースだと筆者は指摘する。西欧では魔女は成人女性の力、美、知の象徴であり、それゆえ恐怖の対象として描かれてきた。たとえ善き魔女が描かれても、「奥様は魔女」のように白人美女が定番。だが、日のアニメ世界に輸入されたとき、魔女は少女と合体し、可愛らしく活発な「ガールヒーロー」に変身した。筆者は1960年代から近年までの魔法少女物を分析し、女性へ向けられた複雑な要請と眼差(まなざ)しを鮮やかに解析して行く。 60年代の「魔法使いサリー」は、あくまでも女性らしさを手放さず乱暴者の男

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  • インタビュー : 3年ぶり長編 「聖なる怠け者の冒険」 森見登美彦さん - 吉村千彰 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    森見登美彦の3年ぶりの長編小説『聖なる怠け者の冒険』(朝日新聞出版)が刊行された。紙の連載を全面的に書き直した待望の単行化。途中体調も崩した森見だが、今年デビュー10年の節目を迎え、「小説の世界に戻って来られてよかった」と話す。 「僕は怠けるためには何でもする」と豪語する主人公の小和田君は、京都郊外の某研究所に勤める「苔(こけ)むした地蔵」のような青年。正義の味方ぽんぽこ仮面に見込まれるが、跡継ぎを拒否している。なのに、方向音痴の探偵助手・玉川さんに尾行されるわ、ぽんぽこ仮面の身代わりとなって閨房(けいぼう)調査団や大日沈殿党といった組織に追われるわ。柳小路の迷宮に入り込んだ小和田君の前に、ついに、異世界への扉が開かれる。祇園祭宵山の一日の出来事。 動く美術館とも言われる豪華な山鉾(やまぼこ)が鎮座し、祇園囃子(ばやし)が鳴り響く祇園祭前日の宵山の夜に、ことのほか引かれるという森見。

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  • 本の記事 : 百田尚樹さん「村上春樹さんは意地が悪い」 本屋大賞受賞会見 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    全国の書店員が選んだ一番売りたい「2013年屋大賞」に、百田尚樹(ひゃくた・なおき)さん(57)の「海賊とよばれた男」(講談社)が選ばれた。4月9日に開催された授賞式では、書店員と受賞の喜びを分かち合った。放送作家として長年培ったユーモアか、そのスピーチに会場は笑いに包まれた。 <受賞スピーチ> みなさんありがとうございました。 わたしは作家になって7年ですが、屋大賞は初めていただいた賞でして、文学賞で最高の賞です。直木賞なんかよりはるかにすばらしいです。 受賞は自分の実力とは思ってなくて、「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光佐三、それを支えた出光興産、昭和20年に戦争に負けて、日をこれから復興させていこうとした多くの人たちの生き方が当にすばらしくて、なんとか忠実に伝えたいと思って書いただけです。海賊とよばれた男たちを一人でも多く読者に伝えたいという思いで、多くの書店員のみな

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  • 【レビュー・書評】穂花(ほのか)「籠(かご)」 [著]穂花 - BOOK TIMES - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

  • 本の記事 : しょうゆ鯛、味な研究を図鑑にして出版 - 新井正之 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    お弁当に入っている魚の形をした小さなしょうゆ入れ。あの入れものを「醤油鯛(しょうゆだい)」と名づけて収集した企画展が、兵庫県豊岡市日高町の但馬国府・国分寺館で開かれている。県立人と自然の博物館研究員の沢田佳久さん(53)が25年かけて約1千個を集め、6科21属76種に分類した立派な研究だ。 沢田さんは昆虫研究者で、フィギュアやコーヒーの缶などを集めるのが趣味。醤油鯛は妹が先に十数種あつめていたのを引き継いだ。コレクションを知った友人、知人がどんどん持ち込んでくれたという。 作った側の思い入れを想像しながら、「ナミショウユダイ科」など六つの「科」に分類。21の「属」は図形的な違いで分けた。76種は手に入れた場所などで「北大生協」「薩摩」やコンビニ店の名をつけた。こうした研究を昨年、図鑑にして出版した。 展示場には、標箱に虫ピンでとめた醤油鯛約120個が並ぶ。各部の名称を解説する図を掲げ、違

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  • 本の記事 : 蔵書持ち寄り「集合本棚」 持ち切れぬ本、共有化を計画 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    千里リハビリテーション病院のライブラリー。脳卒中患者のリハビリ向けに幅さんが選書した=大阪府箕面市、同病院提供 「Tokyo’s Tokyo」羽田空港第2ターミナル店。土産物や旅行用品と幅さんが選んだが共存している=東京都大田区、日空港ビルデング提供 【藤谷浩二】好きにとって、蔵書の収納をどうするかは永遠の悩み。そこで公共空間に「集合棚」を作り、互いの蔵書を広く活用しあう構想が持ち上がっている。寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」をもじって言えば、「書よ、町へ出よう」だ。 好きは蔵書を簡単に古屋へ売ったり、捨てたりできない。そのくせ気になったはつい買ってしまう。マイクロソフト日法人元社長の成毛眞さん(57)もそんな一人だ。投資コンサルティング会社を起こし、早大客員教授を務める一方、ノンフィクション専門の書評家でもある。 東京都内の自宅地下にある書庫は壁一面が棚だ。愛読書

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  • 「一四一七年、その一冊がすべてを変えた」書評 教会も受容した死を超える快楽|好書好日

    一四一七年、その一冊がすべてを変えた 著者:スティーヴン・グリーンブラット 出版社:柏書房 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション 【ピューリッツァー賞ノンフィクション部門(2012年)】【全米図書賞】長い間失われていた写。そこにはきわめて危険な思想が記されていた。千年の時を経た15世紀、再びその姿… 一四一七年、その一冊がすべてを変えた [著]スティーヴン・グリーンブラット イタリア・ルネサンスの大物が活躍する半世紀ほど前の15世紀初頭、教皇秘書として古典写の蒐集(しゅうしゅう)翻訳に携わったポッジョ・ブラッチョリーニが、立場を逸脱してまで救済した一冊の「超奇書」にまつわる歴史物語である。 込み入った内容だが、逸話やイメージを随所に提示する手法のおかげで、流れの勘所を見失う不安はない。たとえば巨匠ラファエロの大フレスコ画「アテナイの学堂」が出てくる。古代ギリシャからアジアに及ぶ多

    「一四一七年、その一冊がすべてを変えた」書評 教会も受容した死を超える快楽|好書好日
  • コラム別に読む : 時刻表ミステリーが危ない! - 尾関章 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    このコラムが「読みナビ」というブログだったころに一度書いたことだが、僕は2Hの絶大なるファンだ。2Hとは、ナンチャラワイド劇場とかナンチャラミステリーとかいう2時間ドラマ。あわただしい年の瀬、ひとときの弛緩がほしい人にはおすすめだ。 ソファやカーペットにごろんと横になって液晶画面を眺める。冒頭からしばらくして、パトカーが赤灯を回しながら事件現場に急行する場面があり、登場人物の込み入った相関図が描かれていく。見ているほうは、ここらあたりでうとうとしてくる。でも、1時間たって目を覚ませばノープロブレム。終わり30分ほどに決まって犯人が事件を振り返るシーンがあって、すべてのいきさつをもう一度なぞってくれる。 制作関係者には失礼極まりない見方だと恐縮しつつ、そもそもそうした緩い視聴行動を織り込み済みの番組なのではないかとも思う。最近は、2Hでも妙に緊張感を高めた色合いのものも出てきて当惑するのだ

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  • 渡部直己「日本小説技術史」書評 異次元的な体験 作品の核心つく|好書好日

    小説から「技術」を抜き去ったら、どれほどのものが残るというのだろう−。滝沢馬琴、夏目漱石から樋口一葉、尾崎翠まで、小説家が「人情」や「出来事」を描き出す瞬間に生じる「言葉… 日小説技術史 [著]渡部直己 坪内逍遥『小説神髄』から横光利一『純粋小説論』まで、半世紀にわたる文学作品を「技術」というテーマで語り抜く。つまり書は、これまで“何が語られてきたか”のみを扱ってきた近代文学史に対し、“どう語られてきたか”を徹底して読みとる。「技術以外の何が小説にあるのか?」と、冒頭から我々を挑発しながら。 まず著者は、逍遥がその前近代性を批判した曲亭馬琴の小説制作術「稗史(はいし)七則」のうちの「偸聞(たちきき)」から話を始める。歌舞伎や黄表紙、いやそれどころか逍遥自身の小説にさえ「偸聞」は横溢(おういつ)する。我々も時代劇などで観た「話は全部、そのフスマの陰で聞かせてもらった」というパターンだ。

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  • 本の記事 : 東野圭吾さんら7人、本の「自炊」業者を提訴 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    【上原佳久】を裁断・スキャンして電子書籍をつくる「自炊」を代行するのは違法だとして、作家・漫画家ら7人が27日、業者7社とその代表者を相手に自炊代行の差し止めと計147万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。 訴えたのは浅田次郎、大沢在昌、永井豪、林真理子、東野圭吾、弘兼憲史、武論尊の各氏。7人は昨年末、別の業者2社を相手に代行差し止めを求め提訴したが、損害賠償を求めるのは初めて。自炊代行は今年約20社が始めるなど新規参入がやまないため、原告側は「無断スキャンが著作権侵害にあたるという確たる判決を得たい」という。 著作権法では、著作物を複製する権利は著作者だけが持ち、私的使用のための複製の場合は例外的に認められる。自炊代行は「私的複製」にはあたらず作者の複製権を侵害しているというのが原告側の主張だ。 原告らは昨年9月、業者約100社に「無断スキャンは認められない」と通知し、質問書

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  • 本の記事 : 図書館の本の購入、選び方は? 宮城県の図書館で - 日野克美 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    読書週間(9日まで)が始まった。とはいえ、毎年8万点前後も出版される中から、自分に合ったを選ぶのは難しい。そこで、図書館がどのように購入するを選んでいるのか聞いてみた。 仙台市に7館ある仙台市図書館。1冊2500円以上のについては、担当者が話し合って選んでいる。 5館の担当司書が毎月2回、青葉区の市民図書館に集合。「税金の知識」「アニメーション歴史事典」……。棚に並んだあらゆる分野の新刊書を1冊ずつ手にとり、全員が目を通す。多い時は対象のが900冊前後もあり、1冊に費やせるのは、せいぜい1分だ。 利用者から寄せられた購入希望や書評欄の評価を参考に判断する。市民図書館司書で共同選書を担当する今田雄さんは「たくさん借りてもらえればうれしいが、利用は少なくても図書館として欠かせないもある」と難しさを説明する。 2500円以下については、各館で毎週1回、選んでいる。こうして同市の図書館

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  • 「踊ってはいけない国、日本」書評 人類的行為を抑圧する不均衡|好書好日

    踊ってはいけない国、日 風営法問題と過剰規制される社会 著者:磯部 涼 出版社:河出書房新社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 「無許可で客を踊らせ」た罪で摘発されるクラブ、違法ダウンロード刑罰化、生活保護受給バッシング、レバ刺し禁止、消えゆく歓楽街…。誰が誰の首を絞めているのか? 過剰規制されゆ… 踊ってはいけない国、日 風営法問題と過剰規制される社会 [編著]磯部涼 一般に風営法と呼ばれる法律によって、特にここ数年、大阪を中心としてクラブが摘発され続けている。主に若者を顧客として持ち、DJによる大音響での音楽再生によって踊りを楽しむ方のクラブだ。 これまでも“午前零時、条例によっては午前一時を過ぎて客を踊らせていた”罪での摘発はあったが、運用は比較的穏やかだった。それが今、どういうわけか一気に厳格化されつつある。 なぜ踊ってはいけないか。法の運用に恣意(しい)性はないか。表現の自由

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  • 本の記事 : 「どこか」を探して 若松孝二監督を悼む - 宮台真司(社会学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    今年9月、ベネチア国際映画祭に「千年の愉楽」で参加した若松孝二監督(右端)。高岡蒼佑(左端)ら出演者とレッドカーペットを歩いた 若松孝二監督の訃報(ふほう)。1人になる度に泣いた。40年前から父親的存在だった若松監督。偶像だった監督。「次は原発映画を撮るから力を貸してよ」と僕の手を握った監督。 中2で「理由なき暴行」を観(み)た。僕の通う中学は紛争真っ最中。大学紛争のバリケード内で上映されたと聞いて観に行った。衝撃を受けた。大学生と予備校生と旋盤工が「網走番外地」を歌いつつ江の島に行く。だが「ここではないどこか」に行こうとして「どこにも行けない」。暴走する3人。映画の中に僕自身を見た。 1990年代半ば監督にお目にかかった。客が十数名のトークイベント。僕は若松監督作品「ゆけゆけ二度目の処女」の挿入歌を暗唱した。「いったい君は何者だ」。以降は何度もトークイベントを御一緒し、お宅にお邪魔した。

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  • ウラジーミル・ソローキン「青い脂」書評 文学の未来映す“低俗”ギャグ|好書好日

    【Twitter文学賞(第3回)】2068年、東シベリアの遺伝子研究所。文学クローンから採取された物質「青脂」が、スターリンとヒトラーがヨーロッパを二分する1954年のモ… 青い脂 [著]ウラジーミル・ソローキン 昔の人は、小説のヤワなエッチ描写ごときで発禁だ裁判だと大騒ぎしたもんだが、モロ出し動画がネットでいくらでも見られる現在、もう小説ごときで、下品だエロだ低俗だと騒ぐ時代ではありませんわオホホホホと思っていたところに降って湧いた衝撃作。笑っちゃうくらいのお下劣お下品全開ぶりでありながら(いやまさにそれ故に)いまどき文学への希望と確信を力強く語るという、時代錯誤なのに目新しく、古くさいのに新鮮な代物が書だ。 未来ロシアの研究所でスカトロ両刀づかいの変態どもが中露混合の悪態をつきつつ、文学クローンを作って小説を書かせ、謎の物質「青脂」を生産。それがスターリンとフルシチョフがグチョグチョ

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  • 本の記事 : 大正期の雑誌も 秋田県立図書館、19日から電子書籍 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    電子書籍の貸し出しを今月19日から始める県立図書館(秋田市山王新町)は15日、サービスの概要を正式に発表した。当面は雑誌のバックナンバーや育児など700冊のほか、図書館が所蔵する資料を電子化した1300冊の計2千冊からスタートし、徐々に増やしていく計画だ。 スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末などを通じて電子書籍で無償提供される雑誌は、最近10年分の「歴史」(新人物往来社)や1970年代の「モーターファン」(三栄書房)など。ビジネス誌「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)は99年前の創刊号を含む大正期のものをそろえている。 育児は当初は10冊ほどだが、電子書籍は休館日や開館時間とは関係なく貸し借りができるため、必要になったときにいつでも見ることができる利点があるという。 提供する雑誌や書籍は1冊ずつしか在庫がなく、貸し出しは1人3冊まで。貸出期間は10日間。図書館が所蔵

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  • コラム別に読む : 教科書に載ってないUSA語録 町山智浩さん - 星野学 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■「他者」のまなざし、辛口で 14年になる米国暮らしで触れた流行語を切り口に、「日で知られていないアメリカ」をつづったエッセー集を出した。週刊文春に「言霊USA」の題で2009年から連載するコラムのうち、今年8月までの146を加筆修正して収めた。 「マニアックにならないよう、やじ馬的な感覚で書いています」。たとえば「adorkable」(アドーカブル=ダサかわいい)な主人公をウリにしたテレビドラマの話。ネタ探しに、学校ではやっていることを娘に聞く。入り口は卑近で背景を丁寧に掘り下げるので、彼我の違いがわかりやすい。米国に住む「他者」の視点を貫いている。 映画評論家にしてコラムニスト。移住のきっかけは、が米国企業に就職したことだった。痛感するのは「一歩間違うとのたれ死ぬ怖さ」。民間医療保険への加入はぜんそくを理由に断られ、の勤務先と契約する保険に入ったが、仮にが失業すれば無保険にな

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  • 本の記事 : 「編集」に新しい道 作家代理人やデジタル向け特化 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    知的な営みをや雑誌の形にして世に送り出す「編集」という仕事に、新しい流れが生まれている。 ■エージェント 作家をプロデュース 編集者としてヒット作や話題作を世に送り出してきた元講談社社員の佐渡島庸平さん(33)と三枝亮介さん(34)が、作家の代理人(エージェント)業を担う会社「コルク」を今月、つくった。作家を丸ごとプロデュースし、市場の特性を分析。戦略的に海外などに売り込んでいく。 各出版社の編集者が自社の作品のみを担当するのに対して、代理人は作家の価値がその生涯を通じて最大化することをめざして全作品の販売に責任を持つのが特徴だという。海外では一般的な存在だが、日ではまだ珍しい。 講談社で、佐渡島さんは漫画家の小山宙哉のヒット作『宇宙兄弟』などを担当。三枝さんは文芸誌「群像」で海外文芸誌との提携企画などを手がけ、作家の阿部和重らと一緒に仕事をしてきた。 新会社では小山、阿部に加えて作家

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